Magazinehouse Digital Gallery vol. 5 1976年6月『POPEYE』 創刊号より その2 SUPER SKATEBOARDING

(2011.05.06)

『POPEYE』創刊号、ふたつめのコンテンツはスケートボード。このスケートボード特集は、次のジョギング特集とともに、創刊号を象徴する企画でした。スケートボードというストリートの遊びが、西海岸で爆発的に普及し、新しいカルチャーとなっている様子をレポートしています。誌面は、「スケートボードの爆発的普及がボーイズ・ライフを変えた」で始まり、スケートボードのエキセントリックなスタイルの紹介、街のスケートボーダーたち、スケートボード・カタログ、テクニック講座、週末コンペティションの様子、ファッション、スケートボード雑誌のルポなど。スケートボードをメジャー誌で初めて大きく取り上げたのは、『POPEYE』。スケートボードは、この雑誌がリードした新しいカルチャーのひとつです。

このスケートボード特集、デザインワークの点でも特筆すべきものがあります。スケートボードの切り抜きがぎっしり詰め込まれたカタログページ、テクニック解説のイラストや写真の背景にエアブラシの効果を入れたり、人物カタログの吹き出しにもエアブラシ、小さな連続写真の背景にはカラーマーカーをラフに使ったイラストワーク、大胆でエネルギッシュなデザインが新しい雑誌の気分を表現しています。アートディレクターは、『anan』創刊号と同じ堀内誠一さんですが、『anan』の洗練されたデザインとはまた違う新しいスタイルを創り出しています。このデザインワーク、時代を象徴する表現でありながら、いま見てもとても斬新です。

 

Magazinehouse Digital Gallery 過去の名企画をライブラリーから

1945年創刊の『平凡』に始まり、『週刊平凡』、『平凡パンチ』、1970年代になると『anan』、『POPEYE』、そして『BRUTUS』『Olive』『Hanako』、最近では2011年3月創刊の『Lips』まで、マガジンハウスは時代とともに歩み、時代にあった雑誌を作り続けてきました。その間、それぞれの雑誌ライフスタイルを体現した読者たちは「みゆき族」「アンノン族」「ポパイ少年」「ハナコ族」などと呼ばれ、時代を象徴する存在となりました。『Magazinehouse Digital Gallery』は、マガジンハウスの豊富なライブラリーの中から、過去の雑誌の名企画を拾い出し、資料画像として限定公開する企画です。すでに入手困難となった創刊号、また世間を騒がせた名企画など、興味深い企画を順次公開していく予定です。