Magazinehouse Digital Gallery vol. 7 1976年6月『POPEYE』 創刊号より その4 UCLA アメリカの大学を考える

(2011.05.20)

UCLAとは、”University of California,Los Angeles”、カリフォルニア大学ロサンゼルス校と訳されるカリフォルニアきっての名門大学だ。『POPEYE』創刊号は、実に27ページも使ってこの大学をリポートしている。今回紹介するのは、その前半のカラー部分。このあとのモノクロページにも超詳細な解説が収められている。当時、アメリカの大学といえば、ハーバードかエール大学。東海岸のアイビー・リーグだった。西海岸の大学の名前など、誰も知らなかった。だが『POPEYE』は、アイビー・リーグには目もくれず、新しいアメリカのライフスタイルの推進力であるUCLAに注目した。UCLAは学力水準でも第一級の大学として位置づけられるが、カレッジ・スポーツの世界でも全米屈指の名門校だ。その明るく健康的でスポーツマインド溢れるキャンパスのイメージは、日本人が持つ大学のイメージを一新した。当時まだ、学生運動の気分を引きずっていた日本の大学生には、ブルーとイエローのスクールカラーは、まぶしく輝いて見えたものだ。UCLAは『POPEYE』に紹介された後、一気に知名度を上げ、数年後には日本全国の衣料品店がUCLAブランドのウェアで溢れるまでになった。UCLAブランドは今でも世界の売り上げの25%を日本で上げているそうである。

 

Magazinehouse Digital Gallery 過去の名企画をライブラリーから

1945年創刊の『平凡』に始まり、『週刊平凡』、『平凡パンチ』、1970年代になると『anan』、『POPEYE』、そして『BRUTUS』『Olive』『Hanako』、最近では2011年3月創刊の『Lips』まで、マガジンハウスは時代とともに歩み、時代にあった雑誌を作り続けてきました。その間、それぞれの雑誌ライフスタイルを体現した読者たちは「みゆき族」「アンノン族」「ポパイ少年」「ハナコ族」などと呼ばれ、時代を象徴する存在となりました。『Magazinehouse Digital Gallery』は、マガジンハウスの豊富なライブラリーの中から、過去の雑誌の名企画を拾い出し、資料画像として限定公開する企画です。すでに入手困難となった創刊号、また世間を騒がせた名企画など、興味深い企画を順次公開していく予定です。