◆26話　「作戦Ｇ」

チャッ、チャ♪チャ、チャ♪
チャッ、チャ♪チャ、チャ♪

俺は今、とってもミッションに
インポシブルだ！

4８時間、一睡もしていない俺様の
ターゲットはアホパッサン！
アホなお面をかぶり、
清純な乙女ナタリーちゃんを
たぶらかす！
凶悪エロペンだ！！

例によって方法とメンバーの人選
は全て俺様に任されてる。
ただ、もちろん俺、もしくは俺様
が捕らえられ、或いは殺されても、
当局は一切関知しないからそのつも
りで。
なお、この脳内テープは自動的に
消滅する。
　　　 チャラ〜♪
　
　　　　 　 プシュウ〜

校庭——
放課後、校庭で秘儀”達磨斬り”の
修行に励むモーパッサン。

バシュ！

「どうじゃ、モーパッサン？」
久しぶりに修行の様子を見にきた
デェマ。

「あっ、デェマ師匠！
それが……雪だるまの頭を割るので
精一杯なんです！
そろそろ…
”達磨斬り”の極意を教えて下さい！」

「ひゃひゃひゃ(汗)
　成せばなる、
　成さねばなら
　ぬじゃ……
　モーパッサン…」

チャッ、チャ♪チャ、チャ♪
チャッ、チャ♪チャ、チャ♪

今回のミッションは作戦G。
作戦Gの”G”は、もちろん！
ギブスの”G”だ！！
　まずは、兄貴・シゲールお手製
ギブスの端を、プチ高の避雷針に
取り付け！
もう一方の端を俺様の身体に取り
付ける！

校庭——

「えーっ、デェマ師匠！
極意は、それだけですか？！
もう千回も！
竹刀で雪だるまの頭を割ってのに！」
と、声を荒げるモーパッサン。

「コホン。
まあ…
ユーは今まで良く頑張ってきた。
だが…
残念ながら、ユーは勇者ではない
のかも…
しれんじぇ、モーパッサン」

デェマはそう言い残すと、
モーパッサンの
前から立ち去って
行った。

チャッ、チャ♪チャ、チャ♪
チャッ、チャ♪チャ、チャ♪

　あとは、この雪だるまの頭部を
取り出し！
ターゲットに狙いを定め！
タイミングを計るのみ！

校庭——

　　バーン！

「デェマ師匠、ひどいでぇ！
今さら勇者やないかもしれへんなん
て！
今まで、ナタリーちゃんにモテよう
と思って、必死に勇者の修行をして
きたのに……

まてよ？

せやけど…ここんところ……
ナタリーちゃんにモテてるやん？
じゃあ！
じゃあ！！
じゃあ！！！
別に勇者にならへんでも…
　　　　ええんとちゃう？！
む・む・む…
む・む・む・む・む…
今日はもう…修行せえへん！
明日は。
ナタリーちゃんが見にくるから……
明日、頑張ろう」
　　　　　　　　　　スポッ！

キラーン！
「今だ！！」

チャッ、チャ♪チャ、チャ♪
チャッ、チャ♪チャ、チャ♪
　
キャッチ！
　　＆
リリース！

　ナタリーちゃんのことが気になり
はじめたモーパッサンは、
お面と雪だるまがすり替わったこと
に気づかないまま……

帰宅したのだった。

ミッションG！
成功！！

チャラ〜♪

ココナッツ——

　明日の”achiおいちょナイト”に
備え、今夜は早めに店を出る
achiのメンバー。

そこに！

「あれ〜
　お面の〜兄ちゃんやないの〜？」
と、ネギマ。

「そうなんやで！
俺様は、プチプチ高校のぉ！
　　モーパッサンなんやで！」

　　　

チャッ、チャ♪チャ、チャ♪
チャッ、チャ♪チャ、チャ♪

チャラ〜♪