さむらいペンギン 27 ファーストキッス
(2012.07.30)◆27話「ファーストキッス」
お面を被り、モーパッサンを
名乗るペンギンが!
achiのメンバーの前に、
立ち塞がった!
そのペンギンは、氷のスパイクが
付いたボールを振り上げると!
「俺様は、
モーパッサンやでぇ!!」
ギュルルルルー!!!
achiのメンバーに!
投げつけた!!
バキィーン!!
スパイクボールは九兵衛を直撃!!
ネギマはすぐに九兵衛を抱えあげ
ると、
「九兵衞ぇ〜!!
鼻血、ブ〜やないけ〜!!」
そう叫び、前方を睨んだ!
しかし、そこには——
自称”モーパッサン”の姿はなく、
暗闇だけが冷たく横たわっていた。
キーン、コーン♪
カーン、コーン♪
放課後の校庭——
「今日は、ナタリーちゃんが来る
から……バーンって!
雪だるまを真っ二つにして!
カッコエエとこ見せたるでぇ!!」
モーパッサンはそう言うと、
バックの中からお面を取り出し、
頭にガボリ!
「ヒ、ヒャッコぃ!?」
ピョコ。
そこに、現れたナタリーちゃん。
「モーパッサン……
雪だるまなんか、かぶって…
何してるの?」
「あっ!
ナ、ナ、ナ、ナタリーちゃん!!
その…あの…お面が
ヒャッコいねーん!」
「お面…?
お面は……そこにあるわよ」
「あっ!
ホンマや!!」
「モーパッサン、修行しすぎなん
じゃないの……
ねえ〜修行も良いんだけど…
今日はクリスマスよ?」
「えっ! えっ!?
今日、クリスマスなんや!!
サンタさんにプレゼントの手紙!
出すん忘れてたぁ!!」
「もう、なによそれ。
モーパッサン…じゃあ?
サンタさんのプレゼントより…
もっと良いモノを、
ナタリーが……あ・げ・る?」
「えっ! えっ!
ナタリーちゃん !
ホ、ホンマにぃー!
やったーでぇ!!」
「これよ?」
「えっ?葉っぱやん……」
「ヤドリギよ、モーパッサン。
これを持って、手を挙げて…
そうそう…フフフ。
じゃ目をつぶって?」
モーパッサンは、高鳴る気持ちを
抑え、ゆっくりと目を閉じる——
夢にまで見た、ナタリーちゃんとの
ファーストキッス!!
ナタリーちゃんのスモーキーな
香りにい抱かれ、
夢から醒めるように目を開いた
モーパッサン……
えっ……。