◆29話　「保健室に死す」

チャッ、チャ♪チャ、チャ♪
チャッ、チャ♪チャ、チャ♪

俺は今、とってもパッションに
インポッシブルだ！
achiのメンバーとモーパッサン！
やつらが激突するのは計算通り！！
だが……

まさかモーパッサンが、
あんなにヘこいとは……
南極共通模擬試験、
堂々第2位の俺様の計算では、
achiの連中とモーパッサン
の戦ペン力は、ほぼ互角！
相討ちになるはずだった……
それに！
ナタリーちゃんが巻き込まれるのは、
計算外、外、外！
ナイス外！！

落ち着け！！！
落ち着け！！
シゲロウ！
まずここは……シゲロウ王子が、
ナタリー姫をお姫様抱で！
保健室へ運ばなければ、ハフン！

ぐげっ！！

　　　　　　　ズ　
　　　　　　　　ル
　　　　　　　　　ッ

３０分後——

「あーっ。　パッサン、寝てる」

一時間後——

「わぁ！　なんなのこれ！
　なんで！？　ナタリー！
　こんなのに興味あんのよ！？」

一時間３０分後——

「モーパッサン。
　　こんなところで寝てたら…　　

　　また、落第しますよ！」

ハァ！

モーパッサンは意識を取り戻すと、
「ア、アレハンドロ先生！
　　ナ、ナタリーちゃんは！？」

「ナタリーさんは保健室ですよ。
　　　　　　　　モーパッサン」

保健室——
ガラララッ！
「シ、シゲロウ！
　　　 ナタリーちゃんは！？」

「・・・・・・・」

「ど、どうしたんやシゲロウ…」

「くくくぅ…　(T ^ T)」

「ナ、ナタリーちゃんに…
　な、な、なんかあったんか…？」

「モ…モーパッサン。
　ナ、ナタリーちゃんが……
　…………
　　　死・ん・だ……」

　　ガァーン

「ウ、ウソや…そんなん…
　　　　　　　　　ウソや…」

「モーパッサン…
ナタリーちゃんは息を引き取るまえ、
　お前に、
　　　敵を討ってくれ！！
　　　　　　そう言ってたよ……」

モーパッサンは拳を強く握り
締めると、
「シ…シゲロウ…
　　achiは…どこや！？」

「コ・コ・ナ・ッ・ツ」

モーパッサンは、
保健室から飛び出した！
そこに、
「うわ！
　　　なんじぇモーパッサン！」

危うくぶつかりそうになるデェマ。
そんなことにも気づかぬように、
モーパッサンは、
走り去っていった。

まさかの！
ナタリーちゃんの死！！
モーパッサンは、
敵を討てるのか！？