さむらいペンギン 36 高2やし……

(2012.11.10)

◆36 「高2やし……」

秘伝の書”楽しい剣道”!
その中身は”プレイペンギン”だった!
苦悶悶々のモーパッサン。
その目の前に現れたのは……

  バーン!!!

「ナ…ナタリー……ちゃん
えっ!!!
し、死んだのに…
オバ…オ…オバケ…?!」

死にそうなほど混乱している
モーパッサン。

「オ、オバケ…ヒドイ!!
モーパッサン!
あなたね!!
気絶してるあたしを置いて!
さっさと家に帰ったでしょう!!」

「ち…違うねん…!
ナ、ナタリーちゃんの敵を……
うっちに…うっ…ええっ!!
おっ…お……
かぁ…あっ…
いっ…い…
生きて…
生きてる…
る…やん…
ナタリーちゃん…
…やん……?」

もうワケワカメのモーパッサン。

「なに言ってる!
  バカパッサン!!
あたし、あなたが心配で……
今朝早く、家に行ったのよ!
そしたらあなた、学校に行ったって。
だから…学校に来たの…
そしたらバカパッサン!!
屋上からこれっ!
あたしに
投げてきたでしょう!!!」

ジャジャジャ
     ジャーン!

  ビリーッ!!

「この……
 エロパッサンが!」

バチーン!!翌日——
ピィーンポーン?

ガチャ
「あら、シゲロウちゃん」

「こんにちは……お母様……
       そ…それはぁ…?」

「あっこれね〜。
モーちゃんがいらないって言う
から…これ便利なのよ!」

戸惑うシゲロウは——
パッサンのママ、キテルな……
でも、可愛いから許す?
「はは……お似合いですね。
モーパッサンはおられますか?」

「相変わらず、御上手ね?
シゲロウちゃん。
そうそう…モーちゃんね?
なんかへんなのよぉ?
昨日、夜遅くに帰ってきてたと
思ったら〜
部屋にこもって出てこなくて?
とりあえず、中に入ってちょうだい」

「お邪魔しまーす?」

コンコン

「モーちゃん、
シゲロウちゃんが遊びに来たわよ」

ガチャ
          カリカリ

ななんだぁ……!
アホパッサン…勉強をしている
じゃねーか。
き、気持ち悪い…

「あっ、お母様。
これからモーパッサンと大切な
お話がありますのでぇ…」

「そう、じゃまた後でねぇ?」

バタン!

カリカリ…ピタ。
「何やシゲロウ?」

「モーパッサン!
勉強してる場合じゃないぞ!!」

「ふーっ。
もう、そんなんどうでもええねん…
俺、もう勇者とかになるの…
諦めてん…
勇者なんて……なられへんねん…
シゲロウ…
俺もう……中2やないし……
高2やし……
大晦日は紅白を観るねん…
もっと…
もっと…普通に生きる…ねん。
そんで…そこそこ勉強して…
銀行員かぁ…
公務員になるんや……」
暗い目で語るモーパッサン。
そこに!

バチーン!!

「馬鹿やろう!!
お前が!
そんなこと!!
言うんじゃねーよ!!」

シゲロウの
熱い一撃!!

次回は!
夕日に向かって叫ぶのかぁ!?