さむらいペンギン 40 お前…死ぬかも

(2012.12.24)

◆40 「お前…死ぬかも」

おいおいこりゃ…
さっきのオストド…
スナギモを……

メストドと
勘違いしてやがる!!

どうなるんだ!?
ゴクリ…

バコーン!!!!!

ヒューッッッツ

 ピシィ!!

 

   モサッ。

翌日・28日——

「モーパッサン。
昨日、スナギモの戦ペン力を
見極めてきたが……
マジでヤバイっ!

スナギモが一升瓶を一振りすれば、
どでかいトドが吹き飛んで、
一発終了だ!!
  モーパッサン…
      お前……死ぬかも」

「えっー!!
    死ぬんや!!!」

「モーパッサン……お前!!
ダルマスパーンを着けたまま、
普通に動けてるじゃないか!?」

「シゲロウじゃなかった、
シゲロウコーチ……今朝起きたら、
なんやわからんけど、
わりと普通に動けたでぇ」

シゲロウは腕を組みなおすと——
どういうことだ?
モーパッサンの奴、昨日はろくに
動けなかったのに……
 おそらく筋肉の回復と成長が
異常に早いのだろ。
 あいつのオヤジ”ムーパッサン”も、
小さい鯨なら、一匹で仕留めてた
よな……

よく考えれば化物ペンギン!!
その血を継ぐモーパッサンも……
バケペン!!!

つまり!
この数日で、ハードな修行、
食事、昼寝を繰り返せば
モーパッサンの筋力はかなり
パワーアップするはずだ!!

キラーン

「モーパッサン!!
     勝算はあるぞ!!!
お前がダルマスパーンを身に
つけて動けるようになったのは!
お前の筋肉の回復と成長が!!
超ペン的に早いからだ!!!」

「えっ?
 ようわからへんけど……
 死ぬんはいいやでぇ…」

再びシゲ様シンキングタイム——
俺様思うに……ここは!
ナタリー嬢を利用するしかない。
 しかし!
ここ数日の一件で…
俺様とナタリー嬢の仲が親密に戻り
つつある……
まあ、そう仕組んだのだが。
 だが!!
使える駒はなんでも使う!!
それが俺様、シゲ様!!!

「モーパッサン……昨日、俺。
ナタリーちゃんに会ったんだ…」

「えっ!
  ナタリーちゃん!!
    なんか言うてたぁ!?」

「ああ、モーパッサン。
ナタリーちゃんは、お前が…
スナギモに勝つ
ことができたなら……お前と…」

「俺となんなんや!
     シゲロウ!!」

「お前と…
 お前と……
 チュウして
   いいって???」

「ヤッター!!!!
僕は死にませーん!!!!」

勝負の行方は!
チュウか!?
それとも…死か!?

 

ヒュウウウウウ

ドシャァァァン!!