プロデューサーの田中雅人率いる『エニートーキョー実行委員会』主催のデザインイベント『エニートーキョー（Any Tokyo）』が東京・増上寺で開催中です。昨年スタートした『Any Tokyo』では、家具やプロダクトのデザインだけではなく、テクノロジーやサイエンス、繊細なものづくりの精神を盛り込んだジャンルやカテゴリーを飛び越えた最新のクリエイティブ作品を紹介しています。

全20組のアーティストによる出展作品はデザインやアイデアを駆使して新たな価値を作ることに挑戦し続けていること。また人々の行動力を向上させ、暮らしを豊かにする可能性があること。そして美意識があること、などの視点から選出されています。

今年のテーマは「Next Field / 新たな場所」。これからの暮らしにイノベーションを起こすデザインやアイデアが集結。建築家・デザイナーの板坂諭率いる『h220430』の『Baloon Chair』は、フランスの映画監督　アルベール・ラモリス『赤い風船』（’56）にインスパイアされたというポエジー溢れる椅子。脇田玲の『Furnish Field』は、流体シミュレーションのテクノロジーで家具などの人工物のまわりを空気がどのように流れるのかをビジュアル化、それにより高いレベルのデザインを考えようという展示。クリエイティブ・ユニット『VITORO』の『8pino』は、マイコン基板アルディーノ互換機器で書き込んだプログラムを内臓。8ピン、8ミリのサイズなのでアクセサリーやインテリア、様々なプロダクトへの応用が期待されます。

会場は背景の東京タワーがフォトジェニックなアクセントになっている増上寺。未来を予感させるデザインと歴史が遭遇する異空間になっています。ぜひ体感してみて。