アメリカの4大スポーツといえば野球、バスケットボール、アイスホッケー、そしてアメリカン・フットボール。映画『ドラフト・デイ』はアメリカン・フットボール、その舞台裏の新人獲得合戦、ドラフト会議におけるスリリングな駆け引きと人間模様を描いた作品です。

アメフトのプロフリーグNFLは全米32チームで構成され、全体の戦力均衡を保つためにさまざまな戦略に基づいて運営されています。その戦略のひとつとしてNFLドラフトでは前年、成績のよくなかったチームから順に新人選手を指名していく完全ウェーバー方式を採用。弱いチームがドラフトでは必ずよい選手がとれる仕組みです。そのNFLドラフトでは、日本ではあまりなじみのないシステムですが、指名権トレードが可能。交渉次第で上位の指名権と、来年以降の指名権などとトレードできるのです。そしてNFLドラフトでは10分間という制限時間で決断表明をしないといけないというルールもあります。わずか10分の間に新人選手の運命は劇変、チーム戦略が試される……毎年ラジオシティ・ミュージックホールを舞台に、派手なショーアップとともに全米にテレビで生中継され、好視聴率をマークする全米注目のイベントがNFLドラフトなのです。

『ドラフト・デイ』では、このドラフト12時間前から、成績不良なチームを立て直すべく悪戦苦闘するクリーブランド・ブラウンズのGM　サニー（ケビン・コスナー）の交渉合戦が展開。心の中ではルーキーの中から誰を指名するか決めてはいるものの、突然全体1位の指名権を持つチームのGMから、来年以降の指名権とのトレード提案の電話がかかってくる。チーム・オーナー　アンソニー（フランク・アンジェラ）からプレッシャーをかけられ話題の新人指名に心が揺らぐ。ドラフトの当日なのに、チームの監督であった亡き父の遺灰を撒く式典をしたいと言い出す母（ロザンナ・アークエット）、サニーの子どもを妊娠した恋人で同僚のアリ（ジェニファー・ガーナー）……ドラフトの時間は刻々と迫り、サニーはどのような決断を下すのか。

監督は『ゴーストバスターズ』シリーズのアイヴァン・ライトマン。監督の提案によりNFLの許可の元、実際のドラフトの会場にカメラを持ち込んでの撮影され、ドキュメンタリーに近い中継映像に登場人物たちが入り込むスタイルになっています。

ドキドキの110分、結末にあっ！っと驚いてください。こちらの試写会に10組20名様をご招待いたします。