『木靴の樹』劇場鑑賞チケットを2組4名さまにプレゼント。当選者発表。

(2016.03.10)

当選者発表

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神奈川県 素敵な作品の予感さん

東京都 靴はイタリア!さん

『木靴の樹』 1978年/イタリア/カラー/スタンダード/187分/DCP ©1978 RAI-ITALNOLEGGIO CINEMATOGRAFICO – ISTITUTO LUCE Roma Italy
『木靴の樹』 1978年/イタリア/カラー/スタンダード/187分/DCP ©1978 RAI-ITALNOLEGGIO CINEMATOGRAFICO – ISTITUTO LUCE Roma Italy
19世紀末の北イタリア
シンプルな農村の暮らしに見る人間ドラマ。

骨太な映画作りで知られるイタリアの巨匠エルマンノ・オルミ監督。寡作ながら放つ作品は常に映画祭で注目、受賞多数の長老がこの4月、新作『緑はよみがえる』を日本公開します。それを記念してオルミ監督の名を国際的なものとした不朽の名作『木靴の樹』が3月、岩波ホールで公開になります。

お話の舞台は19世紀末の北イタリア・ベルガモ。まだ大地主制度が依然として力を持ち、人々は馬車や汽船で移動し、牛馬にむち打ち農耕生活を送っています。収穫の2/3は年貢にとられてしまう厳しい経済状況ながらも楽しみながら毎日を重ねていく4つの家族のエピソードが静謐に綴られます。

利発さを村の神父に認められ家族の中ではじめて学校に通うことになるミネク少年。父を亡くし5人の兄弟を養うため朝早くから働きに出る弱冠15歳のペピーノ。美しい少女マッダレーナが気になり、その後を追い回しやっと口をきいてもよいとマッダレーナの許しを得て嬉々とする青年ステファノ。昼間はしがない農民だが、夜になるとみんなの前で滑稽話を次々と繰り出す人気者という顔をもつ男バティスティ。小さなエピソードが積み重ねられ美しい叙事詩を形つくっていく様は圧巻です。また近代前夜のイタリアの農村のシンプルな生活に人間の暮らしの基本を考えさせられ、彼らがまとう衣服、使う道具、ひとつひとつさえも大きな存在感を持って見えることに驚かされることでしょう。

学校からの帰り道、木靴が割れてしまったミネク。でも家には新しい木靴を買う余裕はありません。いったいどうするのか? せつないラストに胸は締め付けられます。

常に人間の理想、こうありたいと願う姿とその現実のギャップを詩情溢れる映像と音楽で描いてきた監督の真骨頂ともいうべきこちらの作品。本作が公開される岩波ホールの劇場鑑賞券をプレゼントいたします。

『木靴の樹』

2016年3月26日(土)より、岩波ホールほか全国順次ロードショー

監督・脚本・撮影・編集:エルマンノ・オルミ 
音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ
オルガン演奏:フェルナンド・ジェルマーニ
美術:エンリコ・トヴァリエリ
衣装:フランチェスカ・ズッケリ 
製作:アッティリオ・トリチェッリ
出演:ルイジ・オルナーギ、フランチェスカ・モリッジ、オマール・ブリニョッリ他
原題:「L’Albero degli zoccoli」(米)The Tree of Wooden Clogs(英)The Tree with the Wooden Clogs

1978年/イタリア/カラー/スタンダード/187分/DCP
©1978 RAI-ITALNOLEGGIO CINEMATOGRAFICO – ISTITUTO LUCE Roma Italy

『木靴の樹』受賞歴

1978年 カンヌ国際映画祭パルム・ドール、エキュメニカル審査員賞
1978年 セザール賞最優秀外国映画賞
1979年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞 作品賞
1979年 ニューヨーク映画批評家協会最優秀外国語映画賞
1979年 英国アカデミー賞ドキュメンタリー賞(ブラハティ賞)
1979年 キネマ旬報外国映画ベストテン第2位(第1位『旅芸人の記録』)