本国フランスで動員100万人を突破、大ヒットを記録した話題作『偉大なるマルグリット』が2016年2月よりシネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMA他で全国順次公開になります。歌うことで自分に目覚めていく作品はこれまでもありましたが、音痴な人物を主役に据える異色作です。

1920年代、ゴールデン・エイジのフランス郊外。マルグリットはオペラを心から愛する男爵家夫人。音楽家を招聘するチャリティ開催にも熱心、音楽家たちを支援するだけでなく本人も歌うのが大好き。しかしその歌声には本人だけが知らない秘密が。実はその歌や惨憺なるものであるのにもかかわらず、儀礼を重んじる上流社会ではマルグリットに喝采を贈るのです。夫のジョルジュにとってははっきり言って迷惑。やめてくれと言いたい、でもマルグリットのキラキラした瞳を前にすると言えない……微妙な心の葛藤を描いています。

マルグリットに近づきになりたい新聞記者ボーモン、画家のキリルはマルグリットを迎えた前衛舞台公演を開催。マルグリットは戦没者に捧げるイベントであると思い込んでラ・マルセイエーズを歌い上げるのですが、これがきっかけで目覚めてしまいます。「もっと多くの聴衆の前で歌いたい！」。パリでリサイタルを開くことを決意するのです。ボーモンの紹介で大好きなオペラ歌手　ペッジー二に稽古をつけてもらうことになりますが果たして…。

マルグリットを『大統領の料理人』のカトリーヌ・フロが、ジョルジュを『パリでかくれんぼ』のアンドレ・マルコンが演じます。監督はカンヌ国際映画祭やセザール賞の常連才能グザヴィエ・ジャノリ。こちらの作品の試写会に5組10名ご招待です。