メディア・パブ 米新聞の広告売上高、
20四半期連続して前年同期割れ。

(2011.09.09)

米新聞社の2011年第2四半期広告売上高が59億ドルと、前年同期比で6.9%減と相変わらずのマイナス成長となった。この結果、四半期の新聞広告 (プリント広告+ネット広告)売上高はなんと20期連続して前年同期割れを続けたことになる。つまり5年の間も落ち続けたことになる。広告売上に大きく依 存する米新聞社にとって、とんでもない状況に陥っているのだ。

NAA(the Newspaper Association of America) の発表データをもとに、四半期広告売上高の増減率の推移を以下のグラフで示す。プリント(新聞紙)広告にネット(オンライン)広告を加えた総広告売上高の 増減率の推移を、緑色の折れ線グラフで示す。プリント広告売上高(赤の折れ線グラフ)の増減率とほぼ同じ推移となっているのは、これまで総広告売上高の大 半がプリント広告で占められていたからである。この1年半近く、ネット広告売上高は10%前後の成長率に復活してきたが、逆に売上高比率がまだまだ低いた め、プリント広告の落ち込み分を補えていない。

次に、第2四半期の新聞広告売上高の推移をグラフ表示する。プリント広告売上高が、この5年間で半分以下に急減している。それに合せて、全広告売上高も半分以下に落ち込んだ(06年Q2の124億ドルから11年Q2の56億ドル)。 

プリント広告の回復はあまり期待できないので、今後はネット広告に牽引してもらいたのだが。しばらく2桁台(10%台)の成長率を期待したかったのだが、息切れしたのか8%に落ちている。ネット(オンライン)広告がソーシャルメディアに流れているせいかもしれない。
(2011年9月5日)


 

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