メディア・パブアマゾンの「キンドルファイア」向け
米大手出版社、雑誌電子版を販売へ。

(2011.11.16)

年末商戦の台風の目となる米アマゾンのタブレット端末「Kindle Fire(キンドルファイア)」。いよいよ米市場で登場。そのキンドルファイア向けの電子雑誌や電子新聞が400タイトル以上が一斉に売り出された。

アップルのNewsstandへの牽制もあってか、Conde Nast, Meredith Corp. それにHearst Corp.の大手出版社がこぞって、アマゾンのNewsstandにも有力雑誌の電子(デジタル)版を提供することになった。ただし最大手のTime Inc.とアマゾンとの交渉はまだ進行中で間に合わなかったが、WSJによると年内にも決着がつきキンドルファイア向けの電子雑誌をTimeも出す予定と いう。またConde Nastは、Vanity Fair、GQ、 Wired、Glamourなどの17タイトルの電子雑誌を、2012年3月1日までに定期購読を申し込んだキンドルファイア所有者に、3ヶ月間無料で閲読できるサービスを提供中である。

出版社とアマゾンの交渉は、アップルと同様、かなり厳しい綱引きを経てきた。アマゾンもアップルも手数料条件は似通っていたが、定期購読者の名前や住所を 含めた読者ユーザーのデータを出版社に提供することについては、アマゾンは出版社の要求をすこし受け入れたという。ただし定期購読料金についてはアマゾン はコントロールしようとしているが、Time社との交渉では、購読料金の設定に融通性を持たせることにより決着をつけるようである。
(2011年11月15日)

 

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