メディア・パブ 中国のベストセラー本海外作家部門
村上、東野、黒柳、稲盛がベスト10に

(2012.12.07)


 

中国でも村上春樹氏や東野圭吾氏などの日本人作家の人気は高い。2012年の中国国内でのベストセラー本(印税ランキング)が発表されたが、海外作家部門のトップ10に4人が選ばれた。

トップ15の作家(印税、書籍)は次のようになった。

The 2012 Foreign Writers Rich List, ranked according to royalties earned in China.

(ソース:ChinaDaily)

トップ10に、村上春樹氏の『1Q84』、東野圭吾氏の『白夜行』、黒柳徹子氏の『窓ぎわのトットちゃん』、稲盛和夫氏の『生き方』が入っている。これら の作品は日本ではかなり昔の作品であるが、中国でも数年前から販売されているものが少なくない。中国市場ではベストセラー作品が上位に選ばれ続ける期間も 比較的長いようだ。5位の『1Q84』は昨年度は4位、6位の『白夜行』は同5位、8位の『窓ぎわのトットちゃん』は同7位であった。それぞれランクを一 つ落としたのは、今年9月の反日運動で北京市当局によって、日本関連の書籍が書店から撤去させられたのが響いたのかもしれない。また12位にはたかぎなお こ(中国では高木直子)氏が選ばれている。今年度の印税額は、『1Q84』が約300万元(約3960円)、『生き方』が約150万元(約1980円)となる。

発行部数は累積ではいずれも100万部を超えているはず。中国語版『1Q84』が発行された2010年でも100万部を突破した と言われている。ピークを超えたかもしれないが、今年も日本人作家の作品ではトップになっている。また稲盛氏やたかぎ氏の作品はシリーズで中国語版が出て おり、いずれも100万部を超えているようだ。稲盛氏の公式サイトでも、『生き方』(中国語タイトルは活法)が100万部突破したと公表している。ちなみに同氏の公式サイトは中国語版も用意されている。中国の多くの経営者の間で、松下幸之助氏や稲盛氏の書籍の人気が高いことを聞いたことがあるが、本当なんだ。たかぎなおこ氏のエッセイシリーズも人気が高く、100万部突破の帯が付いているから、来年にはトップ10入りかも。

中国のアマゾンにおける稲盛氏とたかぎ氏のそれぞれの作品掲載例を以下に。

(2012年12月03日)

参考
・Top 10 most popular foreign writers in China(People’s Daily Online)
・2012.6.7 書籍『生き方』中国語版の発行部数が100万部を突破(京セラ)
・Most popular foreign writers in China revealed(China Daily)
・Murakami’s 1Q84 simplified Chinese version to be published in May(Global Times)

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