池田美樹, 池田美樹のLOVE♥ CITY WALK女性編集者に
スーツは必要かしら?

(2008.06.04)

 皆さんはどんな服装で会社に行っていますか? ちなみにマガジンハウスは雑誌編集者が多いからか、女性はみんなとてもおしゃれだ。さりげなく流行に気を遣い、それでいて人それぞれのスタイルがあるところがおもしろい。

 男性は、営業部門などを除きほとんどスーツ着る者がいない。みんなそれぞれにカジュアルな服装をしている。だから、私は今でもスーツ姿の男性に慣れず、ちょっと怖い気さえしてしまうのだ。

(それが、私が世の中の多数の適齢期男性にご縁がない理由かもしれない、と言い訳をしておこう。あ、でも、先日お目にかかったリリー・フランキーさんのスーツの着こなしはカッコよかったです!)

 女性編集者と言っても日によって仕事は様々なので、その時に応じた服装や靴を選んでいる。たとえばスタジオ撮影の日。たくさんの商品を扱わなくてはならないし、力仕事という部分が大きいので、動きやすい服装が基本だ。超カジュアルなパンツ姿の編集者に声をかけると、たいてい「あ、今日、撮影だったからね」と答える。

 このコラムの6回目に書いた時のように、展示会回りの日はプレスの方にもお目にかかることになるので、ちょっとおしゃれ目の服装に歩きやすい実用的な靴という組み合わせだ。服と靴がちょっとちくはぐな感じもするので、「今日は展示会回り?」と聞くと、たいてい「そう、そう」と答える。

 取材の時は、相手に合わせた、ある程度きちんとした服装。とはいえ、スーツを着たりするわけではなく、ややおしゃれに気合いを入れて靴をランクアップさせるという感じだろうか。

 そう考えながら、はっと気がついた。あっ、私はスーツを持っていない。スーツどころかジャケットすら持っておらず、これは働く妙齢女性としてはまずいのではないだろうか。そうなると、仕事でお目にかかる人や街行く人が気になり始めた。

 観察してみた結論として、街を歩くスーツ姿の女性は少ないということがわかった。モードの世界ではジャケットが流行ということになっているので、デザインジャケットを着ている人は見かけるが、いわゆるスーツ姿の人はごく少数である(さすがに朝、霞ヶ関駅で降りていく女性はスーツ、ジャケット姿が多かったが、それは官公庁施設が多いという街の特徴によるものだろう。それからシューカツ中の女子学生も多かったね。がんばれ!)。

 やはり世の中はカジュアルなのである。カジュアルな服が様々な場所で容認されるようになって久しい。ジーンズでホテルに行ったりパーティに出席できる時代だもの。そして私も結局、カジュアルが大好きなのであった。

 しかし、と考える。だからこそ、スーツを着る意味があるんじゃないだろうか? 私はあなたに、この場に対して敬意を払っていますよと示すわかりやすい記号。そして自分をきちんと見せるための武装。カジュアル全盛の時代だからこそ、これを利用しない手はないよね。そうだ、スーツを作ろう!

 と、意気込んでみたのはいいけれど、大人の働く女なのに、こんなシーンにいつ遭遇するか皆目見当がつかない私なのであった。ああ、スーツ美人への道は遠い。

リーバイスでおなじみの<a href=\"http://www.levi.jp/\" target=\"_blank\">リーバイ・ストラウス</a>の展示会では、ショーのコーディネートをマネキンに着せてずらりと並べて見せてくれた。
リーバイスでおなじみのリーバイ・ストラウスの展示会では、ショーのコーディネートをマネキンに着せてずらりと並べて見せてくれた。この秋、ボタンフライで人気のモデル501がフルモデルチェンジする予定。楽しみ!


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