もし就活学生がマーケティングを勉強したら68就活で企業を細分化するとはどういうことでしょうか?

(2013.09.30)

就活でも業界研究、企業研究を十分に行なって自分の目指すべき企業を明確化しましょうとよくいわれます。新卒を募集している企業は数えられないほど存在する訳ですから、その中から自分が目指すべき企業をある程度絞り込んだ上で就活を進めていかないと、途中で樹海で道に迷ったような状態に陥ってしまう怖れがあります。

環:ちょっと怖いこといわないでよ。

樹:前にも業種別や職種別に考えろって聞いたよ。

実はその他にも様々な細分化の切り口があるのです。市場細分化の手法で最もオーソドックスなデモグラフィック・セグメンテーションについては前回説明しましたが、その次によく出てくるのはライフスタイル・セグメンテーション(Lifestyle Segmentation)です。

樹:これもカタカナ言葉かよ。

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顧客の生活様式や大事にしている価値観や規範で細分化をすることで、デモグラフィックな属性とは少し毛色が異なります。テレビドラマなどで描かれるビジネスパーソンを見ていても、ひたすら出世することに価値を置く人、家族や家庭生活に価値を置く人、そのいずれでもない人など、同じ会社、同じ職場でも様々なキャラクターが登場しますね。これはビジネスパーソンとしての価値観の違いです。

環:その両方に価値を置く人はいないの?

樹:それではドラマにならないでしょう。

もちろんそれも最初からひとつに決まっている訳ではなく、途中で変わったりします。(それがまたドラマになる訳です。)

これを顧客ではなく、企業にあてはめて考えてみると、業種の他にもその企業の歴史や企業規模、創業者や社長の考え方、組織体制、社員構成、置かれている競争環境によって大分雰囲気が変わってきます。これを企業文化(Corporate Culture)などと呼んだりします。

これも重要な指標なのですが、なかなか定量化が難しく、人によって評価が異なったりする側面があるので簡単には見極められません。ましてや人生経験の乏しい学生の皆さんにとってはなおさらでしょう。多くのデータを集め、出来るだけ自分の目や耳で確かめるようにしなければなりません。


しっかり分析して下さい。
樹:ウーン……
イラスト / たかはし たまき