もし就活学生がマーケティングを勉強したら86「B to B」、「B to C」って
何でしょうか?

(2014.02.17)

企業研究をしているとよく「B to B」、「B to C」という言葉を見かけます。(「to」を「2」に置き換えて「B2B」、「B2C」と表記されている場合もありますが同じものです。)

環: 企業の業績かなんかの指標かしら?
樹: 自分の成績表とごっちゃにするなよ。

「B to B」は「Business to Business」の略で、企業対企業、つまり企業間の取引を意味しています。代表的な例では原材料や部品など生産のために使われる産業財を取引することで、そういった産業財を生産する企業を「B to B企業」といいます。それに対して「B to C」は「Business to Consumer」の略で、企業対消費者、つまり直接消費者と取引することで、そうした財を消費財、消費財を生産する企業を「B to C企業」といいます。(小売業の場合商品は何であれ売る対象が消費者ですから「B to C企業」ということになります。)

これに準じて企業と公的機関との取引を「B to G(Business to Government)」と呼んだりしますが、これは「B to B」の一部と考えていいでしょう。皆さんがネットオークションで他人と直接取引するのは「C to C(Consumer to Consumer)」ということになります。

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皆さんがコンビニでお弁当を買うのは「B to C取引」、お弁当メーカーがお弁当の食材や調味料、製造のための機械やプラスチックのお弁当ケース、割り箸などを購入するのは「B to B取引」ということになります。

これを例に考えると、皆さんが一度に買うお弁当は1個か、友達から頼まれたりしてもたかだか数個なのに対して、お弁当メーカーが仕入れる食材や調味料等の量はかなりまとまったものになります。製造のための機械もかなり高価なものです。

そのため事前にきちんと契約書を取り交わしたり、品質をチェックしたりするなど取引に労力を掛けます。またコンビニには不特定の大勢のお客様が訪れますが、お弁当メーカーが食材や調味料、製造機械を仕入れる企業というのはある程度絞り込まれます。またその取引関係も長く続くことが通常です。


B to Cは企業と消費者の取引です。
環: お嬢ちゃん、一口いかが?

イラスト / たかはし たまき