もし就活学生がマーケティングを勉強したら91 情報はどのように活用したら
いいのでしょうか?

(2014.03.24)

 「内部情報」は限られたコミュニティの中での情報ですので、機密性の高い情報であることが多いのですが、バイアスがかかっていたり、特殊なケースであったりすることも少なくありません。反対に「外部情報」でもスクリーニングが異なっていたり、対象者が広く設定されていたりすると皆さんにとっては「使えない」情報になってしまうこともあります。

皆さんは就活でも大学などの「内部情報」と様々なメディアを通じて提供されている「外部情報」にバランスよく接することでその真贋を見極める力をつけていってほしいと思います。そのためにはたくさんの情報に触れて、それがどういう条件で生起したものなのか、どういう意味を持つのかをまずは自分の頭で考える習慣をつけてほしいのです。

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X、Y、Z、3つの選択肢の中から「AさんはXを選んだ」、「BさんはZを選んだ」、そうした事実の一つひとつは単なるデータです。それらがある程度のボリューム集まって整理、編集されて「X、Y、Z3つの選択肢の中でXを選んだ人が50%いたが、Yは30%、Zは20%だった」といった序列が判明、インフォメーションになります。しかし、それはある特定の条件下で発生したファクト(事実)であって、場所や時間が異なればまた異なった結果になるかもしれません。そうした変化するかもしれない可能性を含めて考察し、表現されたものがインテリジェンスとなるのです。

したがって今自分が扱っているものがどのレベルの情報なのかを理解していないととんだ無駄足を踏んでしまうことにもなりかねません。

精神論が大手を振ってまかり通っていたスポーツの世界でも、近年はスポーツサイエンスと呼ばれ、ビッグデータが活用されています。しかし、単にエクセルで表を整えたり、きれいなグラフを作成したりするだけではインテリジェンスは得られません。定量情報、定性情報、内部情報、外部情報、一次情報、二次情報を組み合わせて、様々な角度から分析されているのです。


樹: 僕にID就活を教えて下さい、監督!

イラスト / たかはし たまき