カフェだけどお酒が吞めるんだよね、という認識から、パスタや料理メニューけっこうありだよね、になってきている『プロント』。女子にとってはひとりディナーもできるし、ちょい吞みもできる、都会のスポットになっている。

実は調べてみると、プロントにはいくつもの新業態店舗がある。

「CAFFE　SOLARE」（カフェソラーレ）はロハス系のおしゃれカフェ。「 IL　BAR」（イルバール）は小規模店でミニマムなドリンクとお酒とつまみの店。あのillyのカフェ「espressamente illy」（エスプレッサメンテ イリー）もプロントのグループ。ほかワインの酒場「Di PUNTO」（ディプント）、デンマークのカフェ「4R DANISH CAFÉ」（フォーデニッシュカフェ）などなど。
しかしどちらも店名のごとくイタリア～ヨーロッパの香りがどこかに漂うラインナップだった。

10月の頭にオープンした店舗は、その名を「＠マチカドバル」という。名前からしてこれまでの路線との違いが感じられるが、その場所が、新橋駅前ビル1号館というのだから想像がつかない。TVニュースの街頭インタビューで、酔っ払ったサリーマンを捕まえるところだ。その地下といえば、昭和サラリーマンの聖地、である。そこにスタンディングバル？
興味津々で行ってみた。

JR新橋駅の汐留口を出て、そのまま地下通路で新橋駅前ビルへとつながっている。ガラスのドアを入れば、タイムスリップの別世界だ。さまざまな食べ物の香りが渦巻く。

そのすぐ目の前に、いきなりナチュラルな木目と全面ガラス、ペパーミントグリーンのショップが現れる。こんなところに！　それが「＠マチカドバル」。

メニューはアジア料理。というのは、看板料理のネパールの水餃子「モモ」300円や、ベトナムの「フォー」780円（バータイム800円）、台湾の「腸詰ソーセージ」500円、数量限定だが、ベトナムの「バインミーサンド」など、それこそアジア各国からおいしいとこどりしているから。モモはドライトマト＆ナンプラーもしくはスイートチリ＆パクチーのソースが選べるし、フォーは蒸し鶏、トマトとセロリ、豚角煮、トム・ヤムと4種類。ちなみにオリジナルのタマリンドチキン600円、ビーフンパエリア1000円、シジミガーリック1000円も、どんな味だか興味をくすぐられる。どのメニューにもひねりが効いている。

ドリンクはいま注目されている発酵シロップを使ったものが多い。オレンジ、レモン、トマト、ハーブなどを砂糖漬けにして、1週間かけて発酵させる。女優やモデルが自家製していることで話題になった。それを店内で作っているという。

自家製ソーダ類（各480円）、自家製サングリア（赤白、各480円）、自家製ワインスプリッツァー（赤白、各480円）に使われている。ほんのり甘く、フルーティな香りが高い。モモのソースにも、入ってる。

スタンディングがメインと聞いていたが、訪れた午後には椅子席があり、こじんまりながらも落ち着ける。

「夜は椅子を取り払います。そのほうが軽く一杯、というスタイルには適していますからね。」
と、店長の瀧さん。若くて明るい女性スタッフがいると、女性も入りやすい！

「ワインもそろえているんですよ。女性3名で来て、ボトル1本、とか。エスニックにはロゼが合いますから、ロゼのグラスも用意しています。」
ワインリストは…。フレシネ　ミーア、甲州、ホブノブ、マドンナR、ランブルスコなど国も多彩な11種。ビールはプレモル。ハイボールや紹興酒もあり！

「カフェタイムにはバインミーやマサラチャイも。朝は7時からオープンしているので、モーニングセットもありますよ。イングリッシュマフィンをあたためて、チーズを溶かして提供します。」

この場所で（しつこく失礼）アジア料理というのが、冒険的。でもエスニック好きな女子が軽く立ち寄る、というスタイル、悪くないかも。

「このフォーのトム・ヤムスープ、酸味、辛味の調合に試行錯誤したんです。パクチーですか？　追加一皿300円でOKです！」

クセが強すぎず、エスニック好きも満足できるいいところを突いている。え、しじみガーリックは築地直送?!

「将来は大阪や広島などにも展開できるといいんですが。」

ぜひ、働きつかれた女子に朗報を！　いや、男子オジオバも、アジアンテイストのおしゃれ立ち飲み、ありですよ。