もし就活学生がマーケティングを勉強したら45就活におけるプレイスとは
何でしょう?

(2013.04.22)

最後のPはメーカーの場合「流通」、小売業の場合は「立地」に相当するといいました。「流通」というのはどのような販売ルートを選択するかということで、ターゲットとする消費者とその製品特性によって百貨店がよいのか、量販店がよいのか、コンビニがよいのかを考えるわけです。

就活にとっての「流通」というと、売り手である学生と買い手である企業を結ぶルートいうことになるでしょう。今は企業もホームページで就活学生に対しても役に立つ情報を公開していますし、SNSでも日々様々な情報が飛び交っています。それらを有効に活用すればかなりの勉強になるでしょう。しかし、企業は少しでも優秀な学生に注目してもらいために、そして販売促進や企業イメージにも配慮しながら情報発信しているので、あまり悪い情報は入ってきません。企業はどんな目的でこのような情報を発信しているのか、ちょっと立ち止まって考えてみる姿勢も必要でしょう。他にも就活に関する企業情報を提供するサイトはありますが、これも誰が運営しているのか、注意が必要です。

最近は就活にSNSを使う学生が増えているようですが、中には誤った情報、偏った情報もあるので、ひとつの情報だけで判断せずに他にもどういった情報が出ているか、矛盾する情報はないか、慎重に分析する必要があります。今は企業側も学生側の情報発信をウォッチしているようですので、企業名がわかるような不用意な発信にも注意しましょう。

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またPを「立地」と考えると、これは皆さんの居住地ということになるでしょう。就活期間中は企業の本社のある大都市に何度も足を運ぶことになります。また様々な就活セミナーといったイベントも大都市で開催されることが圧倒的に多いのが現状です。郊外や地方に住んでいる学生の場合、往復にかかる時間、交通費や場合によっては宿泊費などの経済的負担、慣れないスーツを着て移動する体力的負担を覚悟しなければなりません。企業同士では学生が効率よくセミナーや面接を受けられるような日程調整はしてくれません。

また先輩の話を聞きに行くような場合でも先方のスケジュールに合わせなければなりませんし、ドタキャンもあるかもしれません。一時期、広いキャンパスを求めて郊外に出ていった大学が再び都心に戻ってきているのは就活のフットワークをよくするための選択といってもよいでしょう。


樹:「お待たせしました!」
人事部長:「いやー、君早いねー!」

イラスト / たかはし たまき