もし就活学生がマーケティングを勉強したら 61グループ・ディスカッションで
注意すべきことは何でしょうか?

(2013.08.12)

皆さんの中にはゼミなどでグループ・ディスカッション的な状況を経験していて、議論するのが好きという人もいるかもしれません。(日本人には比較的珍しいタイプです。)またそうした対策をゼミで指導している先生もいらっしゃるかもしれません。

しかし就活の中で実施されるグループ・ディスカッションは大分様相が異なります。なぜならゼミのグループと異なり、就活のプロセスでのグループには専攻分野の異なる大学生が集められていることの方が多いのです。またテーマも当日その場で発表されるので事前に予習をすることが出来ません。強いて言えば日頃から新聞、ネットなどのメディアを通じて世の中の動きをチェックしておきましょうということぐらいでしょうか。

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テーマによっては自分の専攻分野に近く、あるいは詳しい記事が載っていた雑誌をたまたま読んでいてかなりマニアックなことまで知っている場合でも、他の学生の発言をさえぎったり、知識をひけらかしたりするような態度をとればアウトです。

また全く自分に縁のないテーマでも「ああ、全く門外漢だ。どうしよう…」などと落ち込む必要はありません。周囲の発言を参考にしながら、自分の立場・考えをきちんとコンパクトに発言することが大事なのです。「私はこのテーマについてはこれまであまり考えたことがなかったのですが、Aさんの発言の中にあった○○という考えには共感しました。」とか「皆さんの発言を聞いていて自分の勉強不足を痛感しました。早速家に帰ったら調べてみようと思いました。」などと神妙な面持ちで言えれば好感度アップも可能です。

環:一番最初に指名されたらどうするの?
樹:とんちんかんなことを言って修復不能に陥るかも…

普通に勉強して、社会との関わりを持っている大学生であれば当然ある程度は知っているテーマが与えられるはずですが、万一の場合でも知ったかぶりはいけません。「それって一体何のことですか?」というのは勇気がいるかもしれませんが、司会者の方に「それって○○のことですか?」などと関連する既知の情報を投げ返すことによってテーマの輪郭を探りながら、端的にコメントを加えることでつないでいくというのが適切な対処法です。自分の理解が不確かなまましゃべり過ぎるのは禁物です。

グループ・ディスカッションでどや顔はいけません。
イラスト / たかはし たまき