もし就活学生がマーケティングを勉強したら 36セグメンテーションの次に
やることは何でしょう?

(2013.02.18)

マーケティングでセグメンテーションの次にやるべきことはターゲッティング(targeting)ということになります。これはマーケティングの教科書には「対象とすべき顧客層を明確にすること」と書かれています。セグメンテーションで切り分けた中から狙うべき顧客層を出来るだけ明確にしていくという作業です。これを標的市場と呼んだりします。

企業がターゲッティングを行う場合には、そこに企業の、つまり経営者の意思が働きます。くじ引きや抽選でターゲッティングをすることはありません。それは具体的には自分の会社の経営資源に応じて設定されることになります。

樹:「経営…、資源…???」
これは文字通り、会社を経営していくために必要な資源ということで、よくヒト、モノ、カネ、そして情報などといわれます。ヒトは社員などの人材、モノは会社の工場や設備など、カネは資金ですね。情報はその会社が持つノウハウ、技術などの知的財産全般です。

環:「ナ、ナ、ナンかいっぱいあってムズカシソウ…」

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企業は自身が備えているヒト、モノ、カネ、情報といった資源に見合う標的を狙うということで、特別なことを言っている訳ではありません。
 これを学生の皆さんが就活に置き換えてみると、ターゲッティングとは「エントリーする企業を明確にすること」であり、経営資源とは「皆さん自身」ということになります。
樹:「オレ自身って何?」

企業に買って頂くあなたの持っているものです。当然、お買い上げ頂く訳ですから「価値のあるもの」でなければなりません。ここでヒトに相当するのはあなたの身体、体力、それに人柄ではないでしょうか。モノは就活に必要なスーツ、靴、鞄、それにスマホなどの情報端末も必需品でしょう。カネというのは就活に必要なモノや情報を手に入れるのに必要なお金です。長期戦になるとスーツは1着では足りないでしょうし、ワイシャツやネクタイ代も馬鹿には出来ません。地方にお住まいの方は交通費、宿泊費も想定しておかなければなりません。情報というのは単なる就活情報というよりあなたのインテリジェンス、アンテナ、ネットワークといった無形資産全部といった方がいいかもしれません。


環:「狙いを定めて…」
樹:「オレに向けるな!」

イラスト / たかはしたまき