もし就活学生がマーケティングを勉強したら 16 売りの現場であるお店に足を運んで
ライバル商品と比較してみよう 

(2012.09.24)

直接皆さんがメーカーから商品を買うということは意外とありません。食品や清涼飲料などはスーパーやコンビニで、パソコンやテレビなどは家電量販店で、買うことが多いのではないでしょうか。小売・流通関係志望でなくとも、実際にお店に行って商品が売られている現場を見てみることは大変重要です。

食品であればスーパーやコンビニでどのような場所に置かれているか、置かれている面積はどのくらいか、どのような販売促進活動(これはセールスプロモーション活動、略してSPと言ったりします)を行っているか、ライバル商品と比較しながら見てみましょう。当然お店によっても、時期によっても違うので、複数のお店を継続して観察することが必要です。家電であれば家電量販店に足を運んでみましょう。各メーカーのカタログを集めて比較してみてください。それぞれのメーカーがどういった戦略でその商品を売ろうとしているのか、ライバルとの差別化を図ろうとしているのか、そのエッセンスがカタログに込められています。

夏や冬の商戦期にはテレビ広告も展開されたりするでしょうから、それと店頭でのセールスプロモーションがどのように関連づけられているかに注目して各社の戦略を自分の言葉で整理してみましょう。消費財メーカーであればエントリーシートや面接で自社の商品について皆さんの感想や意見を求められることは当然想定されることです。

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「オレ、バイトあるし、そんな時間ないよ。」とふくれている樹クン、こんな時こそ就活仲間を作ってこういった作業も協力してやるのです。そうすれば友達の考え方も参考になって自分の考えもよりブラッシュアップされてくるはずです。

「ワタシ、友達と志望業種、違ってるし…。」と暗くなっている環サン。そういう時はネットを活用しましょう。各社のサイトには商品・サービスに関する情報が満載されています。またその見せ方も各社趣向をこらしています。また、ユーザーの声も調べることが出来ます。

もちろん皆さんはまだ学生ですから、その商品・サービスを売ることを仕事にしている方々の知識のレベルに到達することは不可能です。でも一消費者としての立場から何か感じることがあるはずです。

そんなことの中に売り手の側では気のつかない、目からウロコ的なアイディアがあったりするのです。若くて発展途上にある皆さんであればなおさらです。


樹:なんでこっちの方が量が少ないのに値段が高いんだ?

イラスト / たかはし たまき