もし就活学生がマーケティングを勉強したら 18 自己分析で就活を始める上での
課題が見えてきます

(2012.10.08)

自分働く姿をイメージしながら企業のことを勉強すること、これを就活では企業研究などと言ったりしますが、これはいわば自分の外側の部分をリサーチすることです。皆さんはこれと並行して自分の内側の部分、つまり自分そのものをリサーチして、その業界や企業で働くのに適した人材と言えるのかを分析、判断しなければなりません。これを就活では自己分析と呼んだりしています。

「自分のことは十分わかってるよ、面倒くさい…。」と樹クン。「企業研究だけでもお腹いっぱいなのに……。」と環サン。おっしゃる気持ちはよくわかりますが、皆さんの人生、まだ始まったばかりですけれども、このあたりで一度棚卸(たなおろし)をしてみることが就活においてはとても大事なことなのです。企業研究と自己分析を両方バランスよく行なうことで有意義な就活が実現可能になるのです。

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この棚卸というのはお店などで定期的に棚に並んでいる商品の在庫をチェックして紛失しているものはないか、不良品はないか、調べることです。皆さんは今大学生な訳ですけれども、ひとりの人間として大分固まってきた部分とまだこれから変わっていくであろう部分(これらは様々な能力であったり、性格であったり、いろいろあります)があるはずです。自分が現在持っているものを総点検して、何をアピールするのか、今のままで通用するものと今後就活が本格始動するまでに身につけなければいけないもの、あるいは修正しなければいけないものをリストアップする作業が必要になります。そして次に、企業研究の成果を活かしながら志望する業種、志望する企業を念頭において優先順位をつけるという作業が就活を効率的に進めていくために欠かせないのです。

皆さん自身が今自分の持っているものをきちんと把握できていないのに、企業が何十年も先のことを考えた投資手段として皆さんを採用しようと思うでしょうか?企業にとって新卒採用はバクチではないのですから。
 


環:こ、これは…
樹:ナ、ナ、ナンなんだよー!

イラスト / たかはし たまき