もし就活学生がマーケティングを勉強したら71あなたの仕事のモチベーションは何でしょうか?

(2013.10.21)

「満たされていない状態を改善しようとする意思」のことをモチベーション(motivation)といいます。日本語では「動機」とか「動機づけ」と訳されることが多いようですが、「やる気」といった方がわかりやすいかもしれません。学生の皆さんは「卒業後の就職先が決まっていない」という未充足の状態を改善しようとする意思を持つ必要があります。消費者がマーケットで、モノやサービスを購入するにあたって必ずそこに動機が存在する訳で、マーケティングをする人たちは様々な手段を使ってその購買動機を探り、次の購買につなげていくような策を考えていくことになります。(もちろん購入されなかったモノ・サービスについてもなぜ購入されなかったのかを追究することになります。)

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動機には2種類あるといわれています。ひとつは合理的動機、もうひとつは情動的動機と呼ばれます。生活に欠かせないモノ・サービスで、価格が安く、高品質であればそれは購入する合理的動機があるといえます。しかし皆さんはすべて合理的動機に基づいて購入しているかといわれれば自信を持ってイエスと答えられる人はほとんどいないのではないでしょうか。つい店頭で手に取ってみて、他人が買うのを見て欲しくなったとか、買うつもりで出かけた訳ではなかったけれど交通広告や屋外広告を見て、あるいはTVCMのイメージが浮かんできて買ってしまった、店員のセールストークに思わず乗ってしまった、ということも多々あるのではないでしょうか。これらが情動的動機というものです。人間とは理性と感性がせめぎ合って意思決定する生き物だということなのでしょう。合理的動機に基づく購買行動を理性消費、情動的動機に基づく購買行動を感性消費といったりします。

就活における合理的動機としては、労働条件、仕事内容、将来性、などがすぐ浮かびますが、情動的動機には個人差があります。

樹:OB訪問した会社の受付嬢が美人だとモチベーション上がるよな。

環:オイ、オイ…。

自分にとって会社選びの大事な条件は何なのか、そしてその会社はどんな社員を求めているのか、両方の立場に立って考えることが出来ればミスマッチはなくなるのではないでしょうか。


環:私にぴったりの会社、見つけた!
イラスト / たかはし たまき