もし就活学生がマーケティングを勉強したら 28自分の情報収集力を総動員して
企業のイメージを具体化しよう

(2012.12.17)

内定後に企業の業績が悪化し、内定を取り消すとか、内定を出した企業そのものが消滅してしまうこともないとはいいきれない世の中です。
試験日が重ならない限り試験が受けられて、その結果に基づく合否が比較的短時間の内に出る入試とは異なり、長い時間をかけて選考する就活の場合、その過程で複数の企業の面接が重なってしまうこともあるといいました。

このように自分の力ではいかんともコントロールできない様々な出来事が起こるのが社会に出るということなのです。そのためにも業界研究、自己分析といわれている作業を通じてSWOT分析をしながら自分働いている姿をイメージすることが大事です。

樹:「そんなのイメージ湧かねーよ。」

樹クンは理工学部だから、何かモノを作ることに興味はないでしょうか。いわゆるメーカー企業との接点は何らかの形であるのではないでしょうか。

実際に専門科目で関係するモノ(製品)をどんな企業が作っているのか、また各企業のモノ(製品)の間にどのような違いがあるのか、その違いは何によって生まれてくるのか、企業の持っている技術の違いなのか、経営者の考え方からの違いなのか、あるいは顧客、取引先の違いなのか、そうしたことを調べていくとこれまでのっぺらぼうのようにしか見えなかった企業がそれぞれ異なる顔を持っていることが徐々に理解されてくるはずです。もちろんそれは見る人の知識や価値観、そのタイミングによっても異なることなので、このように見えるのが正解というものはありません。

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環:「じゃあ、どんなふうに情報を集めたらいいの?」

皆さんの身の回りにあるすべての情報です。企業のHPではかなりの情報が提供されていますし、もちろんマスメディアを通じて伝えられる情報もあります。サクセスストーリー(あるいは失敗事例)として経営学のケーススタディーとしてまとめられたコンテンツもあるでしょうし、創業者の伝記やヒット商品の開発物語としてベストセラーになっているものもあります。就活はその企業の過去から未来へのストーリーの上に自分を置いてみて違和感なく感じられるようになるまで自分を見つめ直す場なのです。

樹:ウーン、なんとなく顔が見えてきたぞ~
イラスト / たかはし たまき