もし就活学生がマーケティングを勉強したら82ブルーオーシャン戦略って 
何でしょうか?

(2014.01.20)

戦略について書かれた本はたくさんあるのですが、その中でも比較的新しいものにブルーオーシャン戦略というものがあります。これは2005年に欧州経営大学院(INSEAD)のW・チャン・キムとレネ・モボルニュという二人の学者が発表したものです。ブルーオーシャンというと清々しいイメージがして、これだったら自分もうまくいきそうっていう気がして来ませんか。

これはコスト圧力と戦いながら既存の商品・サービスに改良を加えてライバル企業と血みどろの争いを繰り広げる現在の市場をレッドオーシャンと位置付け、そのようにならないためにどうすべきかを考える戦略です。

樹: 先輩の話を聞いていると今の就活市場ってまさにレッドオーシャンって感じだけど…。

***

既存の市場の中で差別化を図ろうとしてもすぐに真似されて価格競争に陥りがちです。そうなると必然的に体力のあるところ、お金のあるところが最後まで生き残って、中途半端なところは淘汰されてしまいます。競争者のいない新たな市場、無限に広がる可能性を秘めた未開拓の市場、それがブルーオーシャンです。

樹: それってライバルがいないってこと?
環: そんなところに求人なんかあるの?

知名度の高い、人気企業ランキングに名前が出てくるような企業の就活戦線はまさにレッドオーシャン状態にならざるを得ないでしょう。しかしそういった企業でも10年先にはどうなっているのかわからないのが技術革新とグローバル化が進んだ昨今なのです。新しい価値を創造しお客様に提案しようとしているダイヤの原石のような企業、そして皆さんの能力や適性を十分発揮できる企業というのはないのでしょうか。

世の中にはまだ知られていない技術やアイディアをビジネス化しようと考えている起業家、あるいはその予備軍の方々がたくさんいらっしゃるのですが、そういった方々は資金がなかったり、人材がいなかったりしていてたいてい苦労しています。ある程度の企業規模になっても知名度が低いと人材を募集してもなかなか集まらないのが現状です。そこにあなたの適性ややる気を引き出す可能性が存在するのであればそれこそブルーオーシャンです。


人気企業の新卒採用はレッドオーシャンです。
環: ブルーオーシャンだと思ったのに!

イラスト / たかはし たまき