もし就活学生がマーケティングを勉強したら 30就活にもAIDMA(アイドマ)の
法則があてはまります。

(2013.01.07)

人間の情報処理は段階的に進展すると考えられています。これをAIDMA(アイドマ)の法則と呼んでいます。最初のAはAttention(注意)、IはInterest(興味・関心)、DはDesire(欲求)、MはMemory(記憶)、最後のAはAction(行動)で、A→I→D→M→Aの順で情報処理が進むということです。具体的な例でいうと、消費者の購買行動においては広告などによりその商品・サービスに気づき(A)、興味・関心( I )を抱き、その商品を手に入れたいという欲求(D)が湧き、それが記憶(M)され、一定の条件が整った時に、例えばバイト代が入ったとか、お店でその商品を見つけた時に購買という行動(A)に至るということになります。

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就活においても同じようなことが考えられます。学生の皆さんは何らかの情報源からある企業の存在に気づき(A)、興味・関心( I )を覚えます。そしてその企業に入って働きたいという欲求(D)が芽生え、それが記憶(M)され、行動(A)、つまりその企業に入るための就活を始めるということになるのでしょう。

「ああ、あの企業、いいな。」と思って志望意欲(D)が芽生えても、それが一時的なものであれば記憶(M)されず、時間がたつと忘れられてしまうので、就活という行動(A)には至らないということになります。記憶に残ったかどうかは本人の資質、なんでも事細かに覚えている記憶力のいい人なのか、忘れっぽい人なのかにもよっても異なりますが、それを確かめるには一定の時間が必要です。慌てて就活を始めるようなことになると、最初のA(注意)からM(記憶)までを短期間で、例えば一晩でやってエントリーシートを出さなければならない、などという人の場合、本当にその企業に入りたいという強い熱意の感じられるエントリーシートが書ける(行動:Action)でしょうか。

日頃から世の中の動き、企業の動向などに関心を持ち、定期的にテレビやインターネットのニュース(サイト)を見たり、新聞を読むような習慣を身につけることで皆さんのアンテナの感度は磨かれ、様々な情報が関連付けられて記憶されていくことになるのです。

環:御社への入社を志望(D)しています!
樹:おーい、記憶(M)、忘れてるよー。
イラスト / たかはし たまき