もし就活学生がマーケティングを勉強したら93最終回 贈る言葉 就職活動って、何ですか?

(2014.03.31)

新年度になりました。新4年生は、面接が本格的に始まり、毎日忙しく過ごしていることでしょう。さて、2012年から約2年に渡って連載をしてきた『もし就活学生がマーケティングを勉強したら』は、この度お休みさせていただくこととなりました。

最終回は、Q&A篇です。筆者が現場でたくさんの就活生をみてきた中で、ぜひ伝えたいメッセージを込めてお届けします。現在就活まっただ中の新4年生、これから就活について考え始める新3年生、就活についてまだピンとこない新1・2年生、すべての方に読んでいただけたらと思います。

     Q. 就活って、何ですか?

     A. 社会の一員として自分をどのように活かすか、真剣に考える機会です。

就職活動(=就活)を、「会社に入るためのテストを受けること」と表面的に捉えて、「受かるテクニック」を求めて奔走する学生がここ数年増えてきた気がします。ところが残念なことに、そのような考えの学生の多くは就活で失敗しています。

就活では、これまでの人生の様々な経験を通して培われた能力、価値観、人柄など、ありとあらゆるものが試されているのです。よく「◯月から就活スタート!」という言葉を耳にしますが、それはあくまで企業の採用試験が始まるというだけであって、実際には、生まれた日から今まで、過ごしてきた中身全てが就活に関係していると考えてよいでしょう。

いい出来事も、悪い出来事も全て含めて、つくりあげられた今の自分。それを、どこで、どのような形で活かすのが最も良いのか。それを真剣に考える作業が、就活です。自分と向き合い、自分の長所、短所、好き嫌いについてとことん知る(自己分析)。その次に、どのような仕事があるのか知る(業界・職種研究)。さらに、どの仕事で自分が一番活きるか考える(自己分析)。これがしっかりとできていれば、小手先のテクニックなんかに頼らず、堂々と就活で勝負できるのです。

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新1〜3年生のみなさん、就活を成功させるには、今の過ごし方がとても重要になってきます。自分自身を成長させるために、失敗を恐れずいろいろなことをチャレンジしてみましょう。無理に「就活」を意識することはありません。毎日を充実させながら、自分を磨く心がけをしていれば、自然とよい結果を手に入れることができます。

新4年生のみなさん、「試験の受け方」だけに捉われず、自分のことを十分に理解できているか、今一度、考えてみてください。これまで経験してきたこと、そのときに感じたこと、考えたことをリストアップしてみるのもよいでしょう。自己PRも志望動機も、すべてそこに答えがあるはずです。また、迷ったとき、困ったときは、周囲の大人の力を借りるのも、就活成功の秘訣です。

学生一人一人が、満足のいく就活をして、活き活きと社会に旅立っていくことを祈っています。


社会の一員として、自分をどう活かすか。

イラスト / たかはし たまき