もし就活学生がマーケティングを勉強したら83ブルーオーシャン戦略と
ニッチ戦略の違いは?

(2014.01.27)

今は買い手市場の就活戦線と言われていますが、実は買い手である企業の側でも十分満足できる採用になっていないのが現状です。その理由のひとつにはインターネットを活用する就活になってエントリーできる企業の数が格段に増えたためエントリーが集中する大企業、人気企業では一人ひとりの学生をじっくり見ることができなくなっていることが挙げられます。

面接前の足切りの段階で本来採るべき人材を見落としてしまっているリスクも高まっています。

また学生の側でも多くの企業にエントリーできるようになったので個別の企業への思い入れ、そこでの仕事に対するモチベーションが希薄化してどこの会社の面接でもだいたい同じようなことをしゃべることになるので面接官もこれだと思える学生に出会えなくなっているともいわれています。

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ブルーオーシャン戦略でいうところの競争者のいない(少ない)新しい市場、可能性を秘めた未開拓の市場でのプレーヤーというのは中小企業やベンチャー企業である可能性が高く、新卒で就職する企業としてはリスクが高いのではないかというのもその通りかもしれません。しかし本人の能力、適性が発揮しやすい分野であることがはっきりしていて、自分がやりたいと思っていたことと合致する仕事であるのならば、運よく大企業、知名度の高い企業に入ってもやりたい仕事に巡り合えずモチベーションが上がらないまま社歴を重ねるよりよっぽどましかもしれません。

ブルーオーシャン戦略に似たものでニッチ戦略というのもあります。ニッチ(niche)というのは「隙間」という意味で、ニッチ戦略とはライバル企業と競合する既存市場において彼らがまだ目をつけていない隙間を見つけ出してそこでしっかり稼いでいくということで、ブルーオーシャン戦略とは異なるものです。

皆さんも大学受験の時に知名度の高い、そして大企業に多くの卒業生を輩出している難関大学の中でも比較的競争率の低い学部や学科を狙ってその大学のブランドを手にしようと考えたことはありませんか。

環・樹: ドキッ!


ニッチを見つけるのは大変です。
樹: く・く・くるしい……

イラスト / たかはし たまき