もし就活学生がマーケティングを勉強したら 41自分の価値が相手に伝わるように
わかりやすくなっているでしょうか?

(2013.03.25)

面接官は神様ではありません。その企業で仕事をしてきた普通のビジネスパーソンであり、あくまでも自分の仕事体験からウチの会社で成長していってくれそうな学生かどうかの判断をします。

面接官も誰が見てもわかりやすいファクト(事実)には動かされそうになるものです。例えばそれは大学のブランドです。偏差値の高い難関大学の卒業生は今の日本の大企業にはゴロゴロいる訳で、面接官の中には大学名を見てその学生にある種の先入観を持ってしまうのも仕方のないことかもしれません。社長や役員の出身大学、学部が同じで、それがブランド力のある大学であれば「ま、とりあえず残しとくか…」とか、あまり聞いたことのない大学だと「ちょっと不安だな……」と思ってしまう面接官の心理は皆さんにも想像はつくと思います。

しかしそれはあくまでも学生に関する情報のひとつにすぎません。そこからいかに皆さん一人ひとりのユニークさを見つけて相手に分かるように伝えることが出来るかが勝負です。

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学生時代にスポーツをやっていてインカレで優勝しました、といったファクト(事実)を持っていることも、それがメジャーなスポーツであればあるほど面接官への受けはいいでしょう。「へー、君スゴイネー、相当頑張ったんでしょう」と言われることでしょう。そこで獲得された強靭な肉体、厳しい練習を継続した忍耐力は当然評価されるポイントです。しかしそれだけで内定をくれるのは代々先輩が入社していて戦力として機能することが十分証明されているような運動部の場合に限られます。

スポーツといっても今は同好会も含めて様々な組織・団体があり、そこでの戦績をいかに説明しても母集団が異なっているので比較するのは難しくなります。これは専攻内容やゼミの活動、アルバイトでも同じです。自分が学生時代にこんなに打ち込んだのにと思っているようなことでも、それを400字や3分間で説明せよとなるとどれも似通ったものになりがちです。

皆さんはそこでどのような経験をし、何を学んだか、それが入社してからどのような局面で活かせると考えられるのかを相手の立場に立ってきちんと関連づけてわかりやすいストーリーで説明する必要があるのです。


「ユニーク性」探知機
係官:「残念ですが、あなたはこちらへ…」
環:「エーッ! ウソでしょー!」
イラスト / たかはし たまき