もし就活学生がマーケティングを勉強したら84ブルーオーシャンを創造するために
アクションマトリクスを考えよう。

(2014.02.03)

既存市場がレッドオーシャン化してしまうのは製品・サービスのコモディティ化が原因であるといわれます。「コモディディ(commodity)」というのは世界の商品取引所で取引されている原油、天然ガスなどのエネルギー資源や金、プラチナといった貴金属類、トウモロコシ、大豆などの農作物のことを指します。これらは私たちの生活や産業にはなくてはならないものですが、世界でここだけでしかとれないといったものではありません。

「コモディティ化してしまう」というのはその機能の優位性や特異性を失ってしまっているということで、どこでとれたものでも大差なく手軽に手に入るので価格くらいしか差別化するものがなくなってしまう状態のことです。残念ながら昔と違って大学と大学生の数が格段に増えたため今日の日本の大学生という商品はコモディティ化してしまいました。大学側も新しい学部や学科を増やすことで研究や教育という提供するサービスを拡大・細分化してきたのですが産業界や地域社会からは十分な評価を得ているとは言い難い状況です。これが青田刈り、就活の早期化といった問題につながっているのです。

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ブルーオーシャン戦略では、ブルーオーシャンを創造するために自らがどのような変化をすべきかについて4つのキーワードをアクションマトリクスとして提案しています。それは「取り除く」、「増やす」、「減らす」、「付け加える」の4つです。

環: 「増やす」のか「減らす」のか、「付け加える」のか「取り除く」のかはっきりしてよ!
樹: それって何にもいってないのと同じじゃないの?

これまでなかった価値を生み出すと同時に、なくてもいい価値、余計な価値を減らして効率よく差別化されるように体質改善を図りましょうということです。企業でいえば利益につながらない過剰な品質やサービスはやめて高い独自性のある商品・サービスを提供することですし、就活時の学生でいえば多くの学生がやっているようなことを後追いするようにアピールするのではなく、自分でなければできないようなことに絞って一貫性のあるストーリーを創り上げることでライバル学生が入って来られない競争のない市場を創造することになるでしょう。


ライバルの少ない高みに立てるかどうかであなたの価値が決まります。
環: わー、いい眺め!

イラスト / たかはし たまき