もし就活学生がマーケティングを勉強したら90 「世の中にはどのような種類の
情報があるのでしょうか?

(2014.03.17)

ビッグデータという言葉を目にすることが多くなりました。デジタルテクノロジーの進歩によって私たちは大量の情報を簡単に扱うことができるようになりました。
「定量情報」、「定性情報」という話は以前したことがあります。「定性情報」は数値化しにくい嗜好や価値観、感性に訴えるような情報で、文字データで表現されるものですが、これですらデジタルテクノロジーの力でかなりの精度で分析ができるようになりました。基本的に文字データで構成されるエントリーシートもそのうちコンピュータの力によって分類、選別が行なわれてしまう時代が来るかもしれません。そしてその先には、企業にとって一番手間のかかる面接も、話し言葉はもちろん、顔認識のテクノロジーで表情やしぐさなども分析できる面接官ロボットによって行なわれる時代が来るかもしれません。

情報には「内部情報」、「外部情報」という分類の仕方もあります。「内部情報」というのは自分や自分の所属する組織でしかもっていない情報であるのに対し、「外部情報」というのは自分の外側の、自分が直接所属していない組織・団体などが持っている情報です。「外部情報」の中でも自らが質問票を作成してアンケートを行なったり、自分で写真を撮ったり、インタビュー(取材)をしたりして入手する情報を「一次情報」、外部の調査会社などリサーチ機能を有する様々な機関が収集して、有料であれ無料であれ、広く一般に提供されている情報を「二次情報」といいます。

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新聞や雑誌に掲載されている情報は、「定量情報」であれ「定性情報」であれ、「二次情報」ということになりますし、官公庁や研究機関、シンクタンクなどが発行しているレポートなどの情報も同様です。

それらの中には同じようなことを調べているにもかかわらず数値や分析結果が大分異なる場合もあります。そのような場合は「対象者の選定」(これをスクリーニングといいます)がどうなっているのか、どのような質問票になっているのか、などをチェックする必要があります。

就活では皆さんの大学、学部の直近の先輩の成果というのが参考にすべき「内部情報」ということになりますが、最近は個人情報だということでなかなかアクセスしにくくなってきた面があるようです。その場合でもゼミやサークル、あるいは高校が一緒など、パーソナルなルートを最大限活用して情報を集めることが大事です。


ビッグデータの時代だといわれますが……。
樹: ム、ム、ム、重い……。

イラスト / たかはし たまき