もし就活学生がマーケティングを勉強したら 37経営資源をどう活かしたら
いいのでしょうか?

(2013.02.25)

経営資源は有効に使わなくてはなりません。投入した経営資源の大きさ以上の利益を生み出すことが出来なければ企業はどんどん衰退してしまうことになります。もちろん投入できる経営資源は多いに越したことはありませんが、三国志の赤壁の戦いや戦国時代の桶狭間の戦いのように小が大を負かしてしまうケースも珍しくないのが現実というもの、やはり使い方が重要になってきます。

皆さんのような学生さんの就活上の経営資源にはそんなに差はないはずです。むしろそれをどう認識して、どう使うかというターゲッティングがしっかりできたかどうかで皆さんの就活の成否が決まるといってもよいでしょう。

環:「ど、ど、どうすればいいの?」
 まずは自分の強みが活かせるセグメントを選択するということです。
樹:「当然。」
 次に重要なことは競合、ライバルが少ないセグメントを選択するということです。
環:「そりゃそーだ。…でもそれってどうやって探すの?」

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最近マスコミでは日本の大手家電メーカーの経営不振、グローバル競争での苦戦、リストラを進める模様が伝えられています。こうしたメーカーはちょっと前までグローバルブランドとして世界中の消費者から羨望のまなざしで注目されていた企業でした。その理由はいろいろあるのでしょうが、重要なのは企業は永続的な存在であることを期待されていながら、なかなかそのようにはうまくいかない、ということです。

平家物語にある「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕す……」、沙羅双樹はインドのツバキ科の美しい花を咲かせる木だそうですが、その日のうちにぽろりと散ってしまうそうで、はなやかに栄えているものもついには例外なく滅びてしまうはかなさをうたっています。皆さんの強みの活かせる、まだ世の中であまり注目されていない企業、これが狙い目な訳ですが、それを見つけるには自分で調べる、人に聞く、しかありません。

樹:「そんなのホントにあるのかよ。」
 絶対あるはずなのです。でもそれがなかなかアンテナに引っかかってこない、かかってきてもその内の多くは大きくなる前につぶれてしまったりするのです。
環:「それじゃー意味ないでしょー!」
 それをつぶれない、永続する会社にするために皆さんの力が必要なのではありませんか。


環:「私の運命の会社は……。」
イラスト / たかはし たまき