新卒一括採用の就活でプル型のプロモーションが通じるのは限られたケースです。全国大会で活躍した運動部員がそのスポーツ能力を買われてプロチームに入る、実業団チームに入る、企業の広告塔として契約するといったケースがそれにあたるでしょう。日本でも戦後の高度成長期には第二次産業人材の量的な確保が急務であったため企業の人事担当者が地方の高校を回って労働者を確保することが恒例となって行なわれていた訳ですが、そうした労働力は今日ではほとんど機械化されるか発展途上国に移管されてしまいました。

今の就活は売り手市場になっていることでプッシュ型プロモーションの時代となっているのですが、学生一人ひとりがのべつ幕なしに企業に対してアプローチしてよいとなると企業側もその対応にずっと時間が取られてしまうので就活期間を限定してその間に各社一斉に採用を行おうということになったのです。

しかし期間限定で筆記試験やエントリーシート、数回の面接でその後数十年働いてもらう人材の評価をするのはやはり難しいものがあります。そのための企業側のプル型プロモーションのためのチャレンジが企業体験セミナーだったり、インターンシップだったりするのです。

樹：プッシュ！プッシュ！プッシュ！
プロモーションはプッシュだけではありません。