Jo Mango来日!! と『WINDFALL LIGHT』リリース。深まる秋に幻想の音楽を。
ジョー・マンゴーとQuietな選曲集。

(2013.10.14)

< 天使の歌声>と称されるグラスゴー出身のSSWジョー・マンゴー。
6年振りとなる彼女のジャパンツアーが、10月末よりスタート。
これまでに発表した2枚のアルバムと、ライブの見所を紹介します。
そして、彼女の音源も収録されたコンピレーション『WINDFALL LIGHT』が発売。
Quiet Cornerの山本勇樹さんがセレクトした、静かで良質な選曲集です。

Jo Mango Japan Tour 2013

この秋、天使の歌声を生で聴く。

ジョー・マンゴーというアーティストをご存知でしょうか。英国グラスゴーを拠点に活動するシンガー・ソングライターで、ブリティッシュ・フォークの至宝ヴァシュティ・バニヤンのツアーメンバーとしても知られる人物です。2006年にファーストアルバム『Paperclips And Sand』を発表。透き通るような彼女のボーカル、シンプルかつアコースティックな楽器編成、そして繊細で美しい旋律で、たくさんの音楽ファンを魅了しました。2012年には実に6年ぶりとなる待望のセカンドアルバム『Murmuration』をリリース。3年という長い時間を費やしたことでそのサウンドはさらに深化し、より荘厳かつ静謐な作品に仕上がっています。その象徴のひとつとも言えるのが、ファーストアルバムの冒頭「My Lung」でも用いられたカリンバ(親指ピアノ)。セカンドアルバムでは7曲目の「Evermore」に登場するこの美しい音の響きは、聴く者を清らかで神聖な場所へといざない、安らぎを与えています。ヴァシュティ・バニヤンも、“カリンバを使って最大の効果を発揮している”とコメントを寄せる素晴らしいナンバーです。他にも「The Black Sun」や「Blue Dawn Light」など、聴く度に息を呑むマジカルな曲が揃っています。

そしてこの秋、10月27日の東京公演を皮切りに、6年振りとなる彼女のジャパンツアーが実現します。最新作『Murmuration』からの楽曲を中心に、三人編成でのライブになるとのこと。CDではギターやカリンバのほか、オムニコード、ハーモニウム、グロッケン、ミュージック・ソーなど様々な楽器が使われていますが、ライブでは果たしてどんな音色でどんなアンサンブルが奏でられるのか、今からとても楽しみでなりません。

10月30日の東京と、11月1日の福岡では、アルゼンチンの若き才能、ウリセス・コンティとの共演となります。活動拠点や下地となる音楽性は異なるものの、ともに独創的で奥ゆかしい世界観を持つ二人のパフォーマンスは、きっと素晴らしいものとなるはずです。なお東京と福岡の他にも、大阪と京都でのライブが予定されています。

静かな残響をもたらす素敵なコンピ、『WINDFALL LIGHT』を味わう。

そんなジョー・マンゴーの楽曲も収録されたコンピレーションアルバム『WINDFALL LIGHT』が11月に発売されます。選曲者は、Quiet Cornerのコンピレーションシリーズやbar buenos airesレーベルを手掛ける山本勇樹さん。『Bedroom Music Library』、『Living Room Music Library』、『寄り添う音、重なる想い。』など、山本さんが監修した良質なコンピレーションと同様、私たちの日常生活に溶け込む、ジャンルレスでコンセプチュアルな一枚です。

ブルックリン出身のヘムによるフォーキーで気品ある室内楽で幕を開け、その繊細なサウンドに共振していくような楽曲が続いてゆきます。スウェーデンのテストビルドによる「Wales」はギターのアルペジオと物憂げなサックスの旋律がいつしか浮遊感を生む曲。ジョー・マンゴーは先述の名曲「Evermore」。レイチェル・グリムスが奏でるピアノの旋律が郷愁を誘う「In the Parlor」。まるで賛美歌のような、エル・ペロ・デルマーの「Happiness Won Me Over」。さらに、ヴァシュティ・バニヤンや、レジャー・ソサエティのメンバーが参加するショアライン、USインディシーンの代表格アイアン&ワインの楽曲なども収録されています。どのナンバーにも、ECMレーベルの諸作に通じるような、ドリーミーに広がるサウンドスケープと瑞々しく澄んだ空気感があり、その幻想的な世界観に浸っていると思わず時間が経つのを忘れてしまいます。

このコンピレーションのタイトル『WINDFALL LIGHT』を直訳すると、〈予期せぬ光〉。緩やかに漂う音の隙間から、ひっそりと差し込む優美な光の粒を感じずにはいられない、品格ある一枚です。深まる秋の凛とした景色、そのアンビエントなサウンドトラックとして手に取ってみてはいかがでしょうか。

『WINDFALL LIGHT』V.A
選曲:山本勇樹(Quiet Corner / bar buenos airesu)
2013年11月13日発売 2,300円(税込) レーベル:ネイチャーブリス

【Track List】
1. Things Are Not Perfect In Our Yard / Hem
2. Thistled Spring / Horse Feathers
3. Over and again / amiina
4. Up On A Mountain / The Welcome Wagon
5. Wales / Testbild!
6. Evermore / Jo Mango
7. Paus Piano / Frida Hyvönen
8. I’m In Love With You / Très Tigres Tristes
9. In the Parlor / Rachel Grimes
10. Happiness Won Me Over / El Perro Del Mar
11. Feet Of Clay / Vashti Bunyan
12. Vilu Oo / Mari Kalkun
13. Without Fear / The Shoreline
14. I Was Once a Horse / Puzzle Muteson
15. If You Ask / One Little Plane
16. Each Coming Night / Iron & Wine


Jo Mango Japan Tour 2013

10/27 (日) 東京 シブカル祭。2013 / FOUNDLAND
会場:渋谷PARCO 屋外ステージ 観覧無料
共演:PoPoyans、カラトユカリ、YOK,
お問い合わせ:flau event@flau.jp

10/30 (水) 東京 CROSSS: Ulises Conti x Jo Mango
会場:山羊、に聞く?
open 19:00 / start 19:30 adv. 3,000円 / door 3,500円 (+1D order)
共演:Ulises Conti, 惑星のかぞえかた
チケット予約・問い合わせ:flau event@flau.jpまたは山羊、に聞く?予約フォームまで

10/31 (木) 大阪 pastel records presents Jo Mango Japan Tour in Osaka
会場:かぐれ
open 18:30/ start 19:30 adv. 3,300円 / door: 3,800円 (共に1D込)
ご予約:pastel records お問い合わせ: shopmaster@pastelrecords.com

11/1 (金) 福岡 Ulises Conti x Jo Mango
会場:日本福音ルーテル博多教会
open 18:00 / start 19:00 adv. 3,500円 / door 4,000円
共演:Ulises Conti
お問い合わせ:Republik
オンライン予約:予約フォーム メール予約 : reservation@republik.jp

11/2(土)うきは
会場:矢野家 “蔵” (福岡県うきは市吉井町1238)
open 17:00 / start 18:00 adv. 2,500円 / door 3,000円 (共に1D込) 学割(中学・高校生)1,500yen / 小学生以下無料
共演:Autumnleaf and more
お問合せ : wood/water records (050-5874-5908 石井) メール予約 : woodwaterrecords@hotmail.co.jp  

11/4 (月・祝) 京都 HiFi Cafe & Art Rock No.1 presents Jo Mango Japan Tour 2013 京都公演
会場:Hi Fi Cafe
open 13:00 / start 14:00 adv. 2,500円 / door 2,800円 (+1D order)
共演:アルプス
チケット予約:HiFi Café Tel.075-201-6231 ART ROCK NO.1Tel.075-212-0113 shop@artrock-1.com

★ジョー・マンゴーと共演するウリセス・コンティの記事はこちら