思い立ったらOpenTableでリザーブ! “オムニの味”と黒毛和牛を堪能できる『鉢山』へ。

(2010.12.22)

無類の肉好きである。「何が食べたいか」と聞かれたら、具合が良くても悪くても、御馳走してもらえる場合もそうでない場合も、こちらに店の選択権があるのであれば、開口一番に「焼き肉屋」と言う。東京には、星の数ほどの焼き肉屋があるが、私は、やはり特別感のある焼き肉屋が好きだ。ここで言う特別は、その店にしかない味があって、そこにしかない感動があるということ。そういう意味でも、『鉢山』は、特別感のある焼き肉店であろう。
 

まず、何も知らずに『鉢山』を訪れたなら、ここが焼き肉屋だということに気がつく人は、そうそういないはずだ。代官山と渋谷のちょうど中間の、閑静な住宅街にとけこむように佇む瀟洒な洋館。店内に足を運ぶと、清潔な白壁とモダンでシンプルな家具が目を引く。雑多な、焼き肉屋然とした焼き肉屋ももちろん好きだが、こういう雰囲気も嫌いではない。メニューを開いてみると、これまた、魅惑的な品がずらりと並ぶ。

前菜の牡蠣。
10種以上が盛り合わせになった自家製ナムル。
自家製キムチ。

黒毛和牛を扱う焼き肉やしゃぶしゃぶを味わえる一方で、オムニが作る韓国の家庭料理も楽しませるとあって、松の実のおかゆ(1,200円)や、プルコギ(2,800円)などもオンメニューされている。10種以上が盛り合わせになった自家製ナムルは、なんとサービスで、なかには柿やセロリを使っためずらしいものも。店の目玉のひとつである赤身と脂のバランスが素晴らしい肉は、どれもとにかく大判で、見れば眼福、食べれば幸福を感じることができる。また、いろいろな種類を食べられるよう、前菜と刺身、デザート以外はすべてハーフサイズでのオーダーも受け付けるという、非の打ちどころのなさ。
 

松の実のおかゆ1,200円。美肌効果や老化防止にも良い松の実をすりおろしたクリーミーなおかゆ。地味深い味わいに心が癒される
コムタン(赤)レギュラー1,200円、ハーフ700円。野菜の旨みがたっぷりとけこんだ辛口のテールスープ。辛みのない(白)も人気。

 

特選ロースの薄切りレギュラー3,100円、ハーフ1,650円。脂質が甘くミルキーなのは、極上肉の証し。口の中でスッと蕩け、上品な風味の余韻が残る。

 

特選ロースの薄切り(レギュラー3,100円、ハーフ1,650円)をいただいたあとは、黒毛和牛のしゃぶしゃぶ(2,800円/1人前)を。コラーゲンが豊富なコムタンスープに、これまたパックシート級に“大判”な薄切りロースを、サッとくぐらせ口に運べば、まさに天にも昇る思い。このクオリティで、この価格とは“大盤振るまい”以外の、なにものでもなし。
 

黒毛和牛のしゃぶしゃぶ(2,800円/1人前)。

 

ドレスコードはもちろんないし、堅苦しい“マナー”もいらない。ただ、ひとつだけ、この店を訪れるときに心しておきたいルールがあるとすれば、事前にOpenTableで予約を入れることのみだ。店主の李日生さんが、友人を迎える思いで仕込む品々は、ここが“特別な焼き肉屋”であるということを教えてくれる。

『鉢山』

渋谷区鉢山街10-13
Tel. 03-6416-9429

  

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