TOTOSK KITCHEN Vol. 20 クローブシナモンのお豆たっぷりスープと
メキシカンスパイシーソース

(2013.11.25)
写真/黒澤義教
みなさん、お元気ですか。
最近ぐっと寒くなってきたので、よくチャイを飲んでいます。
シナモンとジンジャーとこしょうをたっぷり入れたものが私好みです。
今回使うスパイスはシナモン。
アップルパイやクッキー、シナモンロールで慣れ親しみのあるスパイス。
お菓子類に使うイメージが強いのですが、
今回は甘くないシナモンを使ったスープとソースをご紹介します。
シナモンの新しい魅力を発見してみて下さい。

♠シナモン料理に合わせたい「リジー・ローブ」by 吉本 宏

シナモンスティックと八つ橋の肉桂(ニッキ)。

シナモンは、クスノキ科で高さ10mほどの常緑樹の幹や枝の表皮をはがして乾燥させたものです。よく目にするシナモンスティックは6㎝ほどの長さで、細長く丸まっていますね。表皮をはがして内側を薄く削り、乾燥させると自然とカールしちゃうらしいです。あの形が可愛いですよね。

和名を桂皮や肉桂(ニッキ)といいます。ニッキと言えば、かの有名な京都の八つ橋の香りですが、こちらは中国南部やベトナム北部原産の近縁種シナニッケイから作られるカシアを使用しているそうです。カシアは、シナモンスティックの4倍の長さでチョコレート色をしています。日本では和歌山、高知、九州の一部で栽培されているそうです。シナモンに比べカシアの樹皮の香りは弱く、あまり利用価値はありませんが、根の皮はやや香りがあり、また辛味が強いのが特徴的です。確かに、八つ橋には辛みがあるかもしれません。

一般的に販売している粉末でシナモンと呼べるものは、スリランカ産のセイロンニッケイのものだけ!なんです。このシナモンはさわやかで辛味はほとんどなく、上品で甘い香りがします。

シナモンは毛細血管を修復し丈夫にしてくれる効果があるそうです。人の体で毛細血管が最も集中しているのが目の周りなので、目の下のくまやシワ、シミの予防に効果があるとのこと。就寝中効果が出やすいので、夜にシナモンを少し摂取するとよいそうです。また、シナモンの香りはリラックス効果があるので安眠もできちゃいますね!

前回のクローブ同様、正倉院に保存されていた記録があるそうです。日本でも古くから親しまれていたスパイスの一つと言えますね。

シナモン
シナモン
シナモンのお豆たっぷりスープ

シナモンのスープの材料

小豆を水に一晩つけ、塩水で40分ほど煮ておく小豆を水に一晩つけ、塩水で40分ほど煮ておく
 

材料4人分
シナモンスティック 1個
レンズ豆 30g
小豆 50g
レッドキドニー豆50g
玉ねぎ 1個
じゃがいも 1個
人参 1/2本
大根 1/4個
セロリ 1/2本
リンゴ 1個
オレンジ果汁 150ml
オリーブオイル 大さじ2
水 1.8ℓ
塩 少々

作り方
1大きな鍋にオリーブオイル、シナモン、1㎝角にカットした玉ねぎ、セロリを入れしんなりするまで炒める。
2.1に1㎝角にカットした大根、5mm角にカットした人参、1.5㎝角にカットしたじゃがいもを入れて中火で5分ほど炒める。
3.水、ブイヨン、豆類をいれ、灰汁をとりながら弱火で15分ほど煮る。
4.オレンジの果汁と、6等分して2m程度にスライスしたりんごを入れ5分煮て、塩で調整して完成。

1大きな鍋にオリーブオイル、シナモン、1㎝角にカットした玉ねぎ、セロリを入れしんなりするまで炒める。2.1に1㎝角にカットした大根、5mm角にカットした人参、1.5㎝角にカットしたじゃがいもを入れて中火で5分ほど炒める。
3.水、ブイヨン、豆類をいれ、灰汁をとりながら弱火で15分ほど煮る。4.オレンジの果汁と、6等分して2m程度にスライスしたりんごを入れ5分煮て、塩で調整して完成。
シナモンのメキシカンスパイシーソース
 

材料4人分
シナモン粉末 小さじ1
玉ねぎ 中1/2
トマト 小2(皮を湯剥きしておく)
ピーナッツ 20g
ゴマ 大さじ2
にんにく 1/2片
プルーン4個
ハラペーニョソース 大さじ1
ココア 大さじ2
オリーブオイル 大さじ1
チキンブイヨン 1個
水 100ml
ナチョス 20g
塩 適宜

作り方
1. フライパンにオリーブオイル、ピーナッツ、ゴマ、にんにくを入れ、弱火でこんがり炒める。
2. 1にみじん切りにした玉ねぎ、1㎝角にカットしたトマト、プルーンを入れ10分ほど弱火〜中火で炒める。
3. 2にココア、チキンブイヨン、水を入れよく混ぜる。
4. 粗熱がとれたら、ミキサーにハラペーニョ、シナモン、ナチョスを入れ、攪拌し塩で味を整える。

1.フライパンにオリーブオイル、ピーナッツ、ゴマ、にんにくを入れ、弱火でこんがり炒める。2.1にみじん切りにした玉ねぎ、1㎝角にカットしたトマト、プルーンを入れ10分ほど弱火〜中火で炒める。
3.2にココア、チキンブイヨン、水を入れよく混ぜる。4.粗熱がとれたら、ミキサーにハラペーニョ、シナモン、ナチョスを入れ、攪拌し塩で味を整える。
スティックとパウダーを上手に使い分けて

レシピでは、シナモンスティックとシナモンの粉末を使っていますが、基本的にスープなど煮出す料理にはシナモンスティックを使用し、お菓子などの香り付けの場合は粉末と使い分けるといいでしょう。

コーヒーや紅茶についているシナモンスティックは数回かき混ぜるだけで香りがつきます。シナモンは砂糖と一緒に使うと甘みを強く感じるので普段より糖分を控えられる効果もあります。香りをしっかりつけたいチャイやホットワインでは、一緒に煮出すといいですね。

この冬、シナモントーストがマイブームになりそうな予感がしています。

シナモンのお豆たっぷりスープシナモンのお豆たっぷりスープ
シナモンのメキシカンスパイシーソースシナモンのメキシカンスパイシーソース

人肌の温もりをもったリジー・ローブの音楽

 
冬がやってくるとアコースティック・ギターの優しい音色が恋しくなってくるのはなぜでしょうか。ニューヨーク生まれのシンガー・ソングライターのリジー・ローブは、冬の午後に温かいシナモン・ティーを飲みながら聴きたくなるようなやわらかなギターと歌声を聴かせてくれます。

彼女は、ニューヨークのジャズ・ギタリストのチャック・ローブとマドリッドのシンガーのカルメン・クエスタ・ローブの間に生まれ、まさに音楽にあふれた環境で育ちました。ギターはチャックから、魅惑的な歌声はカルメンから受けついだのでしょう。弦を鳴らしながら歌う質感のあるハスキーな歌声は独特な響きでいつまでも耳に残ります。そして、彼女の書く歌はさりげなく口ずさんでしまうようなナチュラルな雰囲気をもっています。「Love Well」の人肌の温もりを感じさせるサウンドは優しく語りかけるように響き、「Living At All」のちょっと切ないメロディーは風の音が冬の音色に変わっていくかのように聴こえてきます。

大柄のギンガム・チェックのシャツに身を包み、穏やかな表情で遠くを見つめる彼女の眼差しには凛とした佇まいが感じられます。街が冬支度をはじめるように、お料理も音楽も冬の装いにしてみませんか。  

文/吉本 宏

Lizzy Loeb / Drawing Lines

TOTOSK KITCHEN
手作りの味を大切にし、食べるとちょっと幸せになるお料理をつくっていきたいと思います。
デリ/カフェ&レストラン/ケータリング/製菓/キッチンスタジオ
場所:文京区水道2-8-3 1F(江戸川橋3番出口/大きな道路を渡って華水橋信号門)
連絡先:totoskkitchen [at] gmail.com ( [at] を@に替えてメールしてください)
Deli
OPEN : 水〜金曜9:00〜17:00 土曜11:00〜17:00
スープセット¥680、ランチ¥850、コーヒー¥400
On the table
■Afternoon Tea set (3日前予約)
アフタヌーンティーセット(2〜10名様)1名¥2,000(ドリンクおかわりOK)
■Dinner & Party 貸切り(1週間前予約)
着席(6〜10名様)1名 ¥4,000〜
立食(15〜20名様)1名¥2,500〜(フィンガーフード)
*ドリンク持ち込み可(グラス使用料1名300円) *自家製サングリア(要予約) *自然ワインを中心にご用意いたします。

Take away
■ Anniversary cake 記念日のケーキ(3日前予約)
15㎝(4〜6人分)¥2,000〜 / ボストンケーキ 15cm¥1,800〜
☆ウェディングケーキほか、お気軽にご相談下さい。
■結婚式の引き菓子、発表会など特別な日のプレゼント菓子(2週間前予約)