2011年11月 19日（金）、代々木駅から徒歩1分の代々木ゼミナール跡地に『代々木VILLAGE by kurkku（代々木ビレッジ バイ クルック』がオープンしました。

コンセプト・プロデュースは小林武史さんの『kurkku（クルック）』で、キーワードの「サステナブル」=susttainable　環境に負荷を与えず、現状を維持したまま永久的に継続できる　という意味。快適で環境にもよい未来に向けた暮らしを考えてきた『kurkku』が、『代々木VILLAGE by kurkku』のコンセプトとして選んだ言葉です。

634坪という敷地面積はちょっとしたファッションビルくらいの広さですが、面白いことに『代々木VILLAGE by kurkku』ではその半分はお庭＆舗道。辿りつくなりエントランスに木製の大きなゲートがあることにも驚かされますが、入ってすぐ右手に樹齢500年というオリーブの木、ブータンからやってきたというイトスギ、中央にはスペイン・カナリア諸島からの竜血樹、巨大なドーナツ型プラント……緑の万博さながら、世界各国からのグリーンが、ほどよいスペースをとって植えられています。

そのグリーンエリアの両脇に店舗の入ったコンテナが配置されておる、といった具合。全12軒（1軒は12月オープン）、そのうち半分はフードのお店。フード以外にもプレオーガニックコットン製品の『one mile wear by URBAN RESEACH（ワンマイルウェア バイ アーバンリサーチ）』、ヨーロッパのアート、デザイン本を紹介する本屋『POST（ポスト）』、アートのコンセプトや姿勢を問う『blind gallery（ブラインドギャラリー）』、エコツアーなど環境を考える旅に力を入れる『Love Peace Travel by H.I.S（ラブピーストラベル バイ エイチ・アイ・エス）』、『代々木VILLAGE by kurkku』のランドスケープ・デザインを手がけた西畠清順さんのグリーン・コンサルティングデスク『そら植物園』があります。

いちばん奥のオーガニック・イタリアン・レストランの『code kurkku』は、京都の『IL GHIOTTONE（イル・ギオットーネ）』笹島保弘シェフがフードをプロデュース。バーは、小林武史さんと、ミュージシャン　大沢伸一さんが、音質、音響効果にこだわって考案、と鳴り物入りで話題です。ここでは、エントランス付近、ちょちょっとドロップインできるおいしいお店、ご紹介いたしましょう。

入ってすぐ、にあるコーヒーショップ『Roots & Beat coffee（ルーツ アンド ビート コーヒー）』。こちらのお店はDJ / ミュージック・ナビゲーターのケン・マスイさんがよく行くアメリカ西海岸のコーヒーショップがイメージ。淡いカラーリングの寄せ木のカウンターや、奥の座席のグラフィティが楽しいです。

カウンターの中『La Marzocco』の真っ赤なエスプレッソマシーンがまぶしいです。業界最高峰といわれる機種を使用。コーヒーの豆は『珈琲工房HORIGUCHI（堀口珈琲）』のもの。コクと甘みのあるブレンド、レギュラー ドリップコーヒー300円、エスプレッソ　ショート 300円、ダブル 380円。コーヒーアートが得意なスタッフがいます。♡やリーフ、♡の中にチューリップ、などのレパートリーがあります、リクエストすべし。

お向かいの自家製天然酵母を使ったパン屋さん『puor – kur（プルクル）』は、オープンから連日売り切れ続出。湘南の名店『POURQUO!?（プルクワ）』と『kurkku』がいっしょに考えたパンと、『POURQUO!?』の人気のパンが並びます。代々木店メニューの「豆乳ハチミツパン」100円のほか、『puor – kur』の新メニュー生クリームとカスタードクリームを包んだブリオッシュ、「トロペジェンヌ」200円。自家製天然酵母の味を噛みしめたいなら「カンパーニュ」600円がおすすめ。

『代々木VILLAGE by kurkku』はこれまでのショッピングセンターやファッションビルのように、建築デザインを見せつけたり、所狭しとお店や商品を詰め込んでいるのではありません。グリーンの上にほどよい間隔で配置された、エッセンスの凝縮したお店、そこにあるもの、スペースを楽しむところ。

商品が主役というよりも、環境、雰囲気が主役。
人集まる場所の新しいスタイルである、
と、観察しました。