ブルゴーニュ観光案内 – 7 – 評判のワインショップで
掘り出し物を探す

(2014.06.25)
ドュニ・ペレ。10年前からのワインがある。運がよければ垂直購入も可能
ドュニ・ペレ。10年前からのワインがある。運がよければ垂直購入も可能
おみやげワインはどこで買うべきか?
ブルゴーニュに行ったら、もちろんおみやげはワインだ。最近はワインの機内持ち込みができず、預けると重量制限をオーバーして割り増し料金を取られたりする。ワイン好きには残念な状況だが、本当に価値あるワインを厳選して持ち帰るしかない。私の体験からすると、ワイン探しの鉄則は、見つけたらその場で買うこと。特に、地元の老舗ワインショップや古いレストランに、掘り出し物との出会いがある。有名銘柄のワインを探すなら、街の有名ショップの方が手に入りやすい。ボーヌなら、現地のプロが薦めるこの2軒にまず行ってみよう。
大手メゾンのアンテナ・ショップ
ドュニ・ペレ

ボーヌの街の中心にあるドュニ・ペレは、ブルゴーニュの大手ネゴシアン5社が資金を20%ずつ出し合って経営するワインショップである。その5社とは、ブシャール・ペール・エ・フィス、シャンソン、ジョセフ・ドルーアン、ルイ・ジャド、ルイ・ラトゥール。みな伝統も格式もある名門メゾンである。取り扱うワインは、当然、5社のものだけだが、5社が持っているブルゴーニュ全域の優良な畑のワインが集められ、名門ならではの幅広い品揃えとなる。飲んでみたい畑のワインがあるなら、闇雲にワインショップを巡るより、まずここに来るのがいいかもしれない。ワインはざっと400種、複数ヴィンテージが揃っている。さらに、製造直売でもあるため価格は蔵出し価格である。また、グラスやソムリエ・ナイフからブルゴーニュ・ワインの解説書、香りのサンプル「ル・ネ・デュ・ヴァン」まで、ワイン関連グッズも豊富。一般のワイン愛好家のおみやげからソムリエ修行中のプロ用アイテムにまで対応している。

オスピス・ド・ボーヌ近くの広場に面している
オスピス・ド・ボーヌ近くの広場に面している

6 ブルゴーニュの地図から「ル・ネ・デュ・ヴァン」まで
6
ブルゴーニュの地図から「ル・ネ・デュ・ヴァン」まで

見たこともないワイングッズも売っている
見たこともないワイングッズも売っている

クラシックなコルク抜き
クラシックなコルク抜き

Denis Perret

有名ドメーヌのワインを探すならこの店
ラ・グランド・ブティック・デュ・ヴァン

ワイン探しはなかなか難しい。それは産地であっても同じだ。なぜならワインショップの仕入れは、店ごとに偏りがあるからだ。フランスでは店が生産者から直接仕入れるのが一般的だが、たとえばシャブリひとつ取ってもドメーヌは無数にある。当然、松竹梅で何種類という仕入れになる。だから頼まれたおみやげワインは、ほとんどの場合、見つからない。ボーヌでそれを解決してくれる、圧倒的な品揃えのワインショップがこの店だ。「グランド・ブティック」と名乗るだけあって、有名ドメーヌを幅広く揃え、シャンパーニュ100種、ワインは1000種を取り扱っている。現地のブルゴーニュ協会で講師を務める熊田有希子氏によれば「アンヌ・グロやルロワ、アルマン・ルソー、メオ・カミュゼ、DRCあたりが、ケースで並んでいるのはここぐらい」とのこと。地元やヨーロッパのワイン好きがクルマで来て、ケース買いしていく店である。お買い得価格でも人気。生産者から買うより安い場合もあるという。

安いものから高いものまで、ケースで陳列
安いものから高いものまで、ケースで陳列

ボーヌの城郭の外周路にある。クルマで行く
ボーヌの城郭の外周路にある。クルマで行く
シャンパーニュの品揃えも自慢。入手困難なセロスもある
シャンパーニュの品揃えも自慢。入手困難なセロスもある
La Grande Boutique du Vin
この記事は、ワインカルチャーを語るWEBマガジン「Wine & Story」から記事提供を受けて掲載しています