ヴァン・ナチュール最大級のイベント
『FESTIVIN』開催。

(2011.11.16)

葡萄を野生児のように強く育てた
「ヴァン・ナチュール」のお祭り。

皆さま、ご無沙汰しております。1年ぶりに登場しましたヴァン・ナチュール[自然派ワイン]偏愛ライターのomiyage89です。ふだん飲むのはもちろんヴァン・ナチュールのみ。マイブームは、“茶色い白”(ってヘンですか? 白葡萄を赤の製法で皮ごと醸したエキス分たっぷりのワイン、めちゃめちゃ美味です。皆さま、ぜひお試しを!)

さて昨年に続いて今年もヴァン・ナチュール最大級のイベント、『FESTIVIN(フェスティヴァン)』が、11月27日(日)に開催されます。代表の勝山晋作さん(六本木・祥瑞、銀座・グレープガンボ店主)に、今年の“飲みどころ、楽しみどころ”をうかがってみましょう。

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—昨年、来られなかった方たちのために『FESTIVIN(フェスティヴァン)』について教えてください。

勝山 『FESTIVIN』は、むずかしいことは抜きにして、ヴァン・ナチュールを楽しもうというお祭り。フェスティヴァルとヴァン(フランス語でワイン)を組み合わせてフェスティヴァンと名付けたの。世界中から集めた、ウマいヴァン・ナチュールを300種以上そろえてます。ワインがすすむ料理や気分を盛り上げるライブミュージックもあり。準備段階からスタッフみんなが楽しみにしてるよ。

——ところで、『FESTIVIN』はヴァン・ナチュールをどのように考えていますか?

勝山 ヴァン・ナチュールって、オーガニック栽培の葡萄で造ったワインと考えている人もいるかもしれないけれど、むしろ化学的、人為的介助を極力控えて自然に醸造するために、葡萄を野生児のように強く育てるという考え方なんだ。従来のワインを、市販のブイヨンで作ったスープとするならば、ヴァン・ナチュールは野菜だけでコトコト煮込んだスープといってもいいかな。造り手は農夫であり職人でありアーチスト。造り手の人生が詰まったワインだから、大手が造った「工業製品的」ワインにはない破格の面白さがある。ワインはむずかしいと思わずに、好きな音楽や映画を楽しむみたいに、付き合ってほしいと思うよ。

アルザスから、
ピエール・フリック来日。

—それにしても、300種類以上ってすごいですね。

勝山 昨年同様、フランス、イタリアなどヨーロッパが多いんだけど、今年はアメリカやオーストラリアなどニューワールドもあるよ。どのワインも、インポーターの人たちが、生産者と直接会って、そのポリシーや生き方に共鳴して付き合っている。造り手のメッセージをきちんと伝えられる彼らと一緒にワインを紹介していくのが、FESTIVINの目的なんだ。日本のワインの造り手たちも、もちろん来てくれるよ。タケダワイナリー、ココ・ファーム・ワイナリー、四恩醸造、ルミエール、ボー・ペイサージュ、金井醸造場、小布施ワイナリーと勢ぞろい。

—日本ワインのビッグネームが一堂に会するのってありえないほど、すごいこと。海外からのゲストとしては、去年はギィ・ボサールとマルク・アンジェリが来ていて、びっくりでしたが、今年は?

勝山 アルザスから、ピエール・フリックが来てくれるんだよ。

——ええええ〜、それはすごい。ピエール・フリックといえば、フランス全土ばかりか、世界中の生産者たちが尊敬するビオディナミの造り手ではないですか。

勝山 そう、亜硫酸塩ゼロのワインにも挑戦しているけど、あれほど完成度の高いものはなかなかないよね。奥さんは英語もできるから、みなさん、どんどん交流してくださいな。当日、飲めるワインは、ジェラール・シュレール、エマニエル・ウイヨン、シャソルネイ、マルセル・ラピエール、オリヴェィエ・クザン、ダール・エ・リボ、ティエリ・アルマン(以上フランス)、カッペラーノ、トリンケーロ、ラ・ビアンカーラ、マッサ・ヴェッキア(以上イタリア)などなど、伝えきれないので、あとはウェブサイト参照で!

フードは「血の通ったもの」を
トラットリアとビストロの二部制で。

——そしてお料理! 去年は東京中のレストラン、ワインバーが集結して、すごかったですけど。

勝山 今年は、一部は「トラットリアFESTIVIN」、二部は「ビストロFESTIVIN」が、店開きします。トラットリアは『ロッシ』の岡谷文雄、『パッソ・ア・パッソ』の有馬邦明の2シェフ、ビストロは『祥瑞』の茂野眞、『リベルタン』の紫藤喜則、『ウグイス』の原川慎一郎の3シェフが、この日かぎりのコラボ。きちんと着席で、アラカルトで提供しますよ。ヴァン・ナチュールのお祭りだから「血の通ったもの」というか、普通にお店で食べられるようなものが出したかったんだよね。

—それとは別に屋台も充実しているんですよね。

勝山 『アヒルストア』のガールズ戦隊フォカッチャバー、『マルディグラ』のジューシーあらびきフランクフルト[笑]、『メリメロ』のフォアグラ日和などのレギュラー陣に加えて、今年初登場の神田の中国東北料理の『味坊』の羊串焼きと水餃子は、とてつもなくウマいよ。じつは、ここ、ついこの間までワインを置いてなかったんだけど、ものすごいワインに合う料理なのよ。店主の梁宝暲さんが気持ちのいい人で「ワイン持ってきていいよ」って言ってくれて、今ではヴァン・ナチュールがそろっているの。で、出店依頼したら、即OKしてくれて。

—『FESTIVIN』が縁で、ヴァン・ナチュールの飲める中華料理屋さんが増えるとは、すばらしい。

勝山 それからポルトガル料理の『クリスチアノ』は、バカリャウ(干鱈)のコロッケ、マグロのパテ、ムール貝のサラダなど、お肉が苦手な人も食べられるメニューがいろいろ。

—ライブミュージックも楽しみです。

勝山 今年は西アフリカのママドゥ・ドゥンビアに加えて、フランスの伝統的な手回しオルゴール&ヴォーカルのスブリーム、ボリビアの弦楽器チャランゴ奏者ルイス・カルロス・セベリッチ、スティールパンの佐々木謙太郎と、バラエティ豊かでしょ?

—去年にも増して充実してますね。

勝山 今年は3月11日の東北大震災があって、みんなの価値観や世の中の流れが変わったでしょ? 実はFESTIVINも自粛したほうがいいのでは? という声もあったんだ。でも有意義なイベントにすることで、みんなと元気をシェアできればと、開催を決めました。会場のEBIS303も今年いっぱいでクローズが決っているから、同じ雰囲気でのFESTIVINは今年が最後。わたしの秘蔵ワインも出しちゃいますよ。というわけで、スタッフ一同、皆さんと一緒に盛り上がるのを、心待ちにしてます!

それを聞いたら行かなくちゃ! なんとFESTIVINの一部のチケットをペアで3組にプレゼント。応募はこちらから!

 

『FESTIVIN(フェスティヴァン)』

日時:2011年11月27日(日) 一部 11:00〜15:00、二部16:00〜20:00
入場料:前売り券 6,000円、当日券 7,000円[グラス+ホルダー付き]*会場内での食事代は別料金。
会場:スバルビル2F EBIS 303 東京都渋谷区恵比寿1-20-8 
問い合わせ:FESTIVIN事務局 
Tel:03-5771-8374 
e-mail:info@festivin.com
http://festivin.com/