渋谷のちとせ会館にオープン! 『渋谷肉横丁』に行ってきました。

(2010.09.08)

連日記録的猛暑が続いてますが、皆さんいかがお過ごしですか。
暑いのはそれなりに得意な私も、そろそろガラリと涼の空気を入れたい気分です……

9月1日に渋谷のちとせ会館に『渋谷肉横丁』がオープンしました。
渋谷のど真ん中にレトロな横丁が出来たこと自体センセーショナルですが、なんと1フロアに16店舗ものお店が連なってるんだとか!

肉好きな私としては、かなり気になる情報。
早速オープン2日目に行ってきました。

ちとせ会館2階でエレベーターのドアが開いた瞬間、お祭り会場に来たのか、と思うほどの活気にまず圧倒されます。

お店の看板が色鮮やかでこの時点で何処に入ろうか暫し迷います。

 

馬肉料理『馬か門』

悩んだ末、最初に足を踏み入れたのが馬肉料理『馬か門』。

馬肉をリーズナブルなお値段で堪能できるお店です。早速馬刺し盛りを注文します。

まずはコレ!
新鮮な馬刺し盛り(500円)
たてがみ、霜降り、ふたえご、赤身のセット。

 
「たてがみと赤身を一緒に食べてください」と教えられ、少し甘みの強い醤油ダレをつけて口に入れてみます。コラーゲンたっぷりのミルキーたてがみと、あっさりの赤身がほどよくミックスして
なんとも絶妙なコンビネーション。後を引くおいしさです。

 

次は霜降り。ワサビをつけて食べると、馬肉とは思えないほどのリッチさ。
柔らかくてビロードのような口あたりに驚かされます。

ふたえごは馬のバラ肉。中トロみたいな食感で臭みは全く感じません。

 
ほどなくして、メニューを見てすごく気になったふわとろ馬つくねが到着。
 

新鮮な馬刺し盛り(500円)
ふわとろ馬つくね(300円)

一本でもすごいボリューム! これで300円なんです。驚きでしょ?

口に入れてそのふわふわとろっとろな食感にびっくり。
優しい味で口でほどけて溶ける食感がなんともシアワセ……
ゆず胡椒でさっぱりと頂きました。
 

次は、馬モツ煮込(500円)。馬モツは初めての体験です。
これがほろほろっと口で解けてあっさり、ほっとするお味。
しつこくなくて牛モツがニガテな人にも是非チャレンジしてほしい一品です。

そして、いよいよ馬焼肉盛り(500円)にチャレンジ。

馬肉は脂身が少ないので、焼くときのコツは炙るように焼くこと。
長く網に放置すると、網にくっついてしまうため、こまめにお箸でささっと炙るとおいしく焼けます。

お箸でささっと炙るのがコツ。

馬刺しでも食べられるので、完全に火を通さなくても頂けるのです。
お味はというと….….とにかく柔らかい!
例えるなら、赤身がおいしい東北の短角牛に味が近い感じです。

馬肉は脂身が少ないので、ヘルシー思考の女性も気にせず食べられる素材です。
横丁に来る前は、渋谷という立地条件だから、いわゆるギャルギャルしたお客さんが多いのかと思いきや
男性よりも会社帰りのOLさんが女性同士で来ているのが目立ちます。

「そう、うちは妙齢な女性客が結構多いのよ」と教えてくれたのが、『馬か門』の社長、古川さん。
元気オーラ全開の肉横丁、町内会会長でもあります。

そんな古川さんにお話をお伺いしました。

 

インタビュー・ウィズ・社長
『馬か門』社長 古川香織さん

とても気風がいい社長の古川香織 さん。

 

馬肉料理店をやろうとしたのはなぜですか?

「もともと干支にちなんで、羊肉、牛肉のお店を出しているんです。で、3店舗めはどうしようかという時に、では次は馬肉がいいんじゃないかっていうことで始めました。」

 
お店の由来はなんですか?

「最初なかなか決まらなくて居酒屋でどうしようか~って考えてたんです。そしたら全然知らない酔っ払いに「バカもんでい~じゃん!」って言われて、それで決定に(笑)。」

 
すごいですね…(笑)女社長として飲食業で成功してきたわけですが、何が大事な資質だと思いますか?

「もうね、ノリと直感と勢い。これがあればやっていけます!あ…従業員がかわいそうだけど(笑)」

 
「渋谷肉横丁を今後どう盛り上げて行きたいですか?

「私は町内会の会長もやっているのだけど、自分のお店だけうまくいけばいいとは思ってないんです。奥にあるお店にもお客さまに入ってほしい。現にさっきもお客を呼び込んで、奥のお店いっぱいにして来ました。どのお店もお客さんでいっぱいにして、全店潰れることがないようにやっていくのが大事だと思います。」

 

そのオトコマエな性格で女性客から絶大な信頼を寄せられています。
女性のお客さんが、パワフルで面倒見のよい古川さんに話を聞いてもらおうとするお客がとても多いのだとか。

恋愛相談、仕事のグチ、あらゆる相談に真摯に耳を傾けて親身になってアドバイスをしてくれます。
 

かくいう妙齢な(?笑)私もアレコレ話を聞いてもらいました。

あまりに長く話し込んでいたため、古川さんに「あれ? メンズどっか行っちゃったけれど大丈夫?」
と気遣われ、ハッと気付くと取材班の男性陣が全員いなくなっていたというオチ……(汗)

おいしい馬肉もさることながら、「渋谷肉横丁の母」古川さんからは沢山の元気を頂きました。
皆さんも、横丁に来た際どこのお店に行ったらいいか迷った時、
はたまた人生に迷った時(笑)はぜひ「渋谷肉横丁の母」に会いに『ばか門』に足を運んでみて下さい。

 

 
 
 

鉄板焼き『うなじ』

さて、古川さんのナビゲーションで次に伺ったお店は鉄板焼き『うなじ』。

「ハダカ焼きそば」が売りのこのお店は肉横丁の真ん中に位置しています。
「ハダカ焼きそば」とは、その名の通りお店のスタッフが裸になって焼きそばを豪快に焼くタイムサービス・パフォーマンスのことです。

このお店のコンセプトは「うまいメシ、楽しい酒、裸で焼いた焼きそば、この3つです。」
と言うのは店長の網島さん。

オーナーの竹安良太郎さんと店長の網島都夢さん。長身でスリムなイケメンズ!

一日のシメにふさわしい食事を提供するのがモットーだとか。
ここは恵比寿にある鉄板焼き「くびれ」の姉妹店。

「くびれ」はおしゃれなお店で価格設定もやや高めなので、今回肉横丁に出店にするに当たり
「うなじ」は価格設定低めにあえてしたそうです。
くびれにうなじ…….とっても粋で色っぽいネーミングにちょっぴりドキドキ。

来店してほどなく、名物の「ハダカ焼きそば」が始まりました。
お客さんも携帯カメラをしっかり構えます。

「肉入ります!」
「麺入ります!」

鉄板に具材が入るたびに威勢のよい声が店内に響き渡ります。
お客さんも掛け声で盛り上げ、お店とお客さんの垣根がここで完全に取り払われ、お祭り状態!

とにかくゴーカイそのもの! 生命力溢れるパフォーマンスを披露してくれた保科さん。

気分が最高潮に達したときに、焼きそばが完成。
 

ところどころ焼き部分がパリッパリで、食感が楽しめるしっかりした味付けです。

お客から「飲んだら脱ぐんですか?」というヤジが飛んだ時、
「いや、僕の気分で脱ぐんで」と粋な応戦をしていた保科さんが印象的でした。
勢いのある、「ハダカ焼きそば」を一度ご賞味ください。

 

 

仙台牛タン『由雄 YOSHIO』

3軒目は、仙台牛タン『由雄 YOSHIO』へ。
エレベーター降りてすぐ前にお店を構えていて、かつコスプレをしたウェイトレスがいるので
ひときわ目立つお店です。

まずはドリンク注文。メニューで気になったガリガリくんサワー(480円)を頼みます。

出てきたのは….ジョッキに丸ごと一本のガリガリくんが入ったもの!!!
コスプレの可愛いコちゃんが運んでくれました。
 

彼女たちが手にしているのは……
ガリガリくんです!

わーーぉ!!! ワイルドなんですけど。
ガリガリくんをお箸でほぐして飲むのですが、とっても爽やか。
これはヤミツキになりそうな味です。

そしてメインの牛タン(980円)が到着。

とっても肉厚で一枚が大きいです。

切らずに焼くとこんなにボリューミー。
これをハサミで小さめに切って、レモン汁とお塩であっさり頂きます。

肉厚で、噛めば噛むほど旨みが出てくる一品。
この量なら男性でも一皿で満足がいくのではないでしょうか。
ちなみに極上牛タンは1800円で、高級感あふれる味でこちらもオススメです。

 

ここの社長は女性で、現在26歳という若さ。

 

早速社長にお話を伺いました。

 

インタビュー・ウィズ・社長 
仙台牛タン『由雄 YOSHIO』 前川紗貴子さん

ピンクの帽子がオシャレな社長の前川紗貴子さん。肉横丁に行った際には帽子を目印に。

とても若くして起業されていますが、どういう経緯で社長になったのですか?

「オーナーの最後の夢が飲食をやることなのですが、私がオーナーの夢を叶えてあげたい、と思ったので社長になりました。」

 
社長として成功してきた理由はなんだと思いますか?

「私、つらい状況にいてもその時やらなくてはいけないことに集中しているから、つらいとか苦しいとか気付かないんです。それが逆に良かったのだと思います。
また、社会人として人との付き合いはとても大事だと思うので、人間関係はつねに大事にしてきています。」
 

コスプレをしている若い従業員が目立ちますが、どういう従業員教育をされていますか?

「今の若い子達は横丁自体を知らないんです。なので、ここをオープンするにあたって、1時間の研修後に恵比寿横丁に連れて行き、そこで現場の雰囲気を知ってもらいました。
また、飲食業界の前はアパレルで働いていたので、その時の教育マナーをしっかりとマナー講習を取り入れて教育しています。
今の従業員にスキルを身につけてもらい、次どこに出しても恥ずかしくないように素質を伸ばしてあげたいです。」

若いながらに、しっかりとした芯を持っている前川さんは、町内会の副会長でもあります。
インタビュー中の彼女の凛としたまなざしが、ぐいっと心に響きました。

渋谷肉横丁で働くたくましくも魅力的な女社長たちのパワー、そして各お店の活気にグラリとやられた夜でした。

一軒でしっぽり楽しむのもよし、数軒ハシゴして味比べをするのもまた楽し。
肉食系はもちろん、草食系男子&女子もぜひ一度渋谷肉横丁に足を運んでみてはいかがでしょうか。
皆さんなりの横丁の楽しみ方を発見してもらえたら、と思います。

 

 

 

 
 

渋谷肉横丁
東京都渋谷区宇多川町13-8 ちとせ会館2F
 

馬か門
Tel. 03-6427-8342

鉄板屋 うなじ
Tel. 03-6427-8155

由雄 YOSHIO
Tel. 03-5459-5117