土屋孝元のお洒落奇譚。昼に何を食べたか? ふと思い。

(2010.09.07)

月に何回か、食べに行く『維新号』のセロリソバ、肉まん。
この組み合わせはいつ食べても、一番だと思う。

特に 冬の寒い時期には、さっぱりしたセロリソバのスープ(出汁は各お店で微妙に違います。僕はここ、銀座8丁目店の味が一番だと思います。)と肉まんのボリューム感あふれる味の組み合わせお腹が空いている時など、アッという間に食べ終えてしまうのです。

©Takayoshi Tsuchiya

僕は、お醤油と辛子、辣油を少々で饅頭の皮を別味にして食べるのが気に入っています。
これは昔、とある化粧品会社の秘書さん達に教わりました。
これ以外のメニューでは、中華旨煮ご飯(中華丼)を頼む事が多いですね、なぜかというとその日の残り野菜や食材(海鮮、肉類)などが沢山入っているからです。
お店の人と仲良くなっておすすめメニューを頼むのも正しい選択です。

いつもいつも中華ではさすがに飽きがくるので、
たまにはビストロでフレンチなんて日もあり
そんな時には、銀座と言うには、少しはずれのあるお店に出かけるのです。
昔、冒険小説で有名な作家とともに釣りに出かけたご主人の作る、昔ながらのビストロフレンチです。
パリにて何十年も修行したという噂です。

ここはお店の看板もなく、正確に表現すると見えにくいと言うか、わからないお店です。
先日、久しぶりにおじゃまして、美味しいムール貝とワインをいただきました。
春先には前菜のクレソンサラダとイチゴのドレッシングが見た目にも鮮やかで、楽しめました。
昔、もう30年も前に、ここで役員に成られたM先輩の仕切りで、昼に部会を開きラムチョップなどを肴にワインを開けたものです。

あの頃は余裕があったというか、時間がゆったりと流れていました。
昼時に2時間から3時間ですから、今では考えられないですね。

フレンチの翌日は、蕎麦屋で軽く済ませるというのも良いものです。
そんな時には資生堂パーラー裏にある蕎麦屋に出かけます。
ここでは昼ならコロッケソバ、軽く呑むなら、ざるそばにつまみを数品とります。
肴も、卵焼きも、野菜もみんな、なかなかいけています。

昼のコロッケソバは、正確にはとりつくねを軽く揚げ、里芋しんじょのような質感のコロッケを熱々の汁ソバにのせたもので、昼時に急ぐ時には、大変重宝していました。腹持ちも良く、プレゼンに向かう前など時間も早いし美味しかったなあ。

©Takayoshi Tsuchiya

築地界隈にて昼を食べる時には、『魚竹』へ。
日替わりの焼き魚とセットにしてもらう、中落ち、サラダ、卵焼き、納豆、酢の物、お新香。それと一番のオススメは、ご飯につきると誰もが納得することでしょう。

ある日のお昼は、焼き魚、銀鮭か鯖塩焼き、または赤穂鯛の西京焼、季節によっては真魚鰹、槍烏賊の刺身、鮪のねぎま、鰤大根もここで初めて美味しいものだなあと思いました。ご飯には味噌汁ですが、この味噌汁が毎日、内容が変わり、大根、蕪、豆腐に油揚げ、小松菜、もやし、それぞれ、中の具材により味噌も変え、出汁を変えています、毎日出かけても同じものに当たることはないようになっています。今どき、ここまでの心遣いには、ただただ感謝です。

昔一度、ご飯は何処のお米ですか? と聞いた事がありました。
そうしたら、ご主人が答えるのにはお米屋さんにおまかせです。との答えでした。季節や気温や産地の出来不出来により、お米の味は違うのでしょう、そのお米をブレンドし、一番美味しい組み合わせで食べさせる。これこそ、プロの仕事というのでしょうか。
美味しいご飯とお味噌汁、季節の魚、昔ながらの日本のご飯です。

ミスユニバースの日本代表栄養士の方が、昔ながらの日本のおばあさんが作るご飯は世界的にみても非常に優れているとコメントしていました。
日本的なご飯(朝食)には優れた点も多いのですが、一つだけ気をつけるのは、塩分の取りすぎに注意。これはカリウムを多く取ることで相殺されますが。

築地ご飯以外には、日本的な洋食屋さんにもよく行くお店があります。
銀座にあり、ここのオムライスが名物です。
元祖オムライスと普通のオムライスがあります。
この違いは、元祖の方には玉子が具材に混ざっていて
オムライスらしい薄焼き玉子がないことです。

このオムライスに小さいサラダを頼むことにしています。
普通のサイズだと、レタスとキャベツでお腹がいっぱいになってしまうので。
他には、チキンカツもよく頼みます、
さっぱり上がったチキンカツの衣の美味しさは格別で、これも小さなサラダを添えて。
ここで一つ忘れていました。サラダのマヨネーズは自家製であるという事。
ほどよい酸味の美味しいマヨネーズです。

ここに挙げたお店はこれからも変わらずに通い続けるでしょうね。