表参道eco日記 - 20 - 表参道で一番の!? グリーン男子、登場。『エコプリュス』の小久保啓さんです。

(2011.02.03)

忘れられない言葉があります。人生で何度か出合うであろう、その言葉のひとつは、とってもグリーン。

「世界を変えたいんです。」

まっすぐとこちらを見て、ストレートにその言葉を口にする人に初めて出会いました。新鮮な驚きでいっぱいの私に彼は続けました。

「PRの力で、環境問題の解決に取り組みたい。社会をエコにしたいんです。未来を変えたい。新しいアイディアを思いつくと眠れなくて、24時間、そのことばっかり考えています!」

……で、なんの話でしたっけ? と、ようやく我にかえった彼に私はこたえました。「社内で環境コミュニケーションの専門チームを立ち上げようと思っていて、私に参加してくれないかっていう話(笑)。答えはYES。とっても面白そうだもの。」これだけ熱い思いを持った人と新しいチームをつくったらきっと楽しい! 直感的にそう思いました。目の前には、ほっとした笑顔の彼と茶柱の立ったお茶(縁起いいでしょ♪)。これが、環境コミュニケーション専門チーム『eco+(エコプリュス)』のはじまりでした。

表参道きっての「グリーン男子」の登場です。

私がグリーン男子と呼んでいる彼が今回の主役、小久保啓(こくぼ・ひろし)さんです。もしかしたら、表参道で1番グリーンなPRプランナーかも!?この夏に訪れたばかりのニューヨーク・エコ事情も含めて色々とお話を聞いてみました。

 

グリーン男子・小久保さんへのQ&A

Q1、グリーン男子になったきっかけは?

自分をグリーン男子だと思ったことはないですが(笑)、環境については10歳くらいからは意識していたと思います。小学校では朝礼の前に行う校内のゴミ拾いソングを作っていましたから! 小さい頃から日本全国を家族で旅して、行く先々で自然の素晴らしさを体感していたので、その影響が大きかったと思います。以来、この環境を守るにはどうしたらいいんだろうとぼんやりと考えるようになり、大学時代に参加したフィリピンの植林ワークキャンプが大きな転機となりました。

電気も水道もない生活を通して、生きるために大切な最低限のものが何かを学んだんです。美しい自然とホスピタリティーにふれて、フィリピンを大好きになりましたが、同時に、真っ白になって死んでいくサンゴ、いなくなる魚、毎年降らなくなる雨、浜辺に穴を掘って捨てられるゴミの山……というショッキングな現実も目の当たりにしました。環境破壊は、世界のどこかで起こっている遠い出来事ではなく、自分たちの明日、ひいては命に直結するのだと感じ、「ライフワークとして環境問題に取り組んでいこう!」と決心しました。
 

Q2 昨年訪れたニューヨークでは、気になるグリーンな取り組みはありましたか?

1番のお気に入りは、エコグッズショップ「GREEN DEPOT」です。日本人は1人もいなかったのですが、僕は夢中になってしまい、かなり長居してしまいました(笑)。DIY用品が充実していたのが印象的で、マンホールやのこぎりをリサイクルした椅子まであって面白かったです。配達はできるだけ自転車で行っているそうです。「アメリカらしい!」と思ったのは、自宅で炭酸飲料をつくって持ち歩けるマシーン&ボトル「soda stream」が人気アイテムだということ。実際に作ってもらったのですが、なんだか科学の実験のようでした。
 

広い店内。ウッディーな内装が素敵。照明もオシャレです。
マイボトルもかなり充実!入口すぐの目立つ場所にディスプレーされていました。
のこぎりをリサイクル(!)した椅子。かなりのインパクト!

ニューヨークで感じたのは、最新のものと歴史や文化がうまく融合しているということ。様々な種類の文化を、時代を問わず抱える懐の広さのようなものを感じました。街中にも緑があふれていて、バイクレーンを颯爽と駆け抜けるニューヨーカーの姿がとてもかっこよかったです。
 

Q3 エコなこだわりや、アイテムがあったら見せてください。

特別なことはしていませんが、シンプルライフが基本です。「もったいない」、「カラダにいい=地球にも優しい」ということも意識しています。マイ箸・ボトルの持参は習慣ですし、リサイクルや環境配慮型製品の選択、畑を借りての地産地消などを心かげています。

外で食事をする時もなるべく自然食を選ぶようにしていて、飲み会も僕が幹事の時は自然食レストランにしています。あまり買い物はしませんが、気がつくと緑色を選んでいることが多いですね。時計、手帳、万年筆、カバン、ケータイ、洋服、文具など、しつこいくらい緑です。そういう意味ではグリーン男子なのかも(笑)。

持ち物は、グリーン&ナチュラルなアイテムばかり。

 

Q4 これからeco+で取り組んでいきたいことを教えてください(もちろん、私も実現に向けて一緒に頑張りますよ!)。

eco+は、環境コミュニケーション専門チームですが、メンバーそれぞれが環境+αの得意分野を持って新しいコミュニケーションの形を模索しているところが面白いと感じています。たとえば、吉戸さんは「何にでもなれるマルチなキャラクター」を活かして(笑)、イベント司会、TV番組のナビゲーター、個人のコミュニケーションに関するセミナーの講師と、どんどんPRの枠を広げられるところが強みだと思います。

僕も、僭越ながら環境関連イベントでゲストに呼んでいただく機会などが増えていて、自分が何を伝えられるのか、「現場」の声をどう伝えるかということを日々考えています。個人としては、環境問題を伝え解決できるプランナーになりたいと思いますし、チーム全体としてはクライアントさんの課題解決はもちろんのこと、ソーシャル基地となれるようネットワークを広げていきたいと思っています。PR業界において環境がビジネスとして成立させるモデルケースとなれるよう、チームで力をあわせて頑張っていきたいです。
 

インタビューを終えて……

「環境」は、個人にとっても、組織にとっても意識せずにはいられないテーマになってきました。環境コミュニケーションのありかたも、私たちプランナーがPRで解決を求められる課題の幅も、広がる一方です。

私も所属している環境コミュニケーション専門チーム『eco+(エコプリュス)』は、2010年4月から本格稼働した若いチームです。まだまだ新芽の状態ですが、これから、葉を増やし、枝を伸ばして、時代の風を柔軟に受け止め、季節や陽の光で色を変える大きな木にしていきたいと思っています。グリーン男子・小久保さんと『eco+』の挑戦は、これからも続きます!

 
 

eco+(エコプリュス)