見る人、食べる人を思わず笑顔にする
『クッキーボーイの七宝 展』

(2011.08.01)

オブジェクト・バイ・ギャラリードゥポワソンでは、『クッキーボーイの七宝展 – cookieboy × Kenichi Kondo –』を開催します。その名の通り、クッキーと七宝が並ぶこの展覧会は、クッキー作家・クッキーボーイと七宝作家・近藤健一(こんどう・けんいち)さんの初めてのコラボレーション企画です。

クッキーというキャンバス。

クッキーボーイこと夏山孟浩(なつやま・たけひろ)さんは、そのアーティスティックなクッキーが様々なジャンルから注目されるクッキー作家。テーブルウェアからお土産ものまで、普段食べることの出来ない身近なモノをモチーフに、一つ一つ型から作るクッキーは170℃で焼き上げます。

京都生まれの夏山さんは、2007年に京都精華大学芸術学部テキスタイルデザインコースを卒業。その後、テキスタイルデザインを学んだ経験を生かし、オリジナルの型を作り、線を描いていく手法でアイシングクッキーを作り始めました。そして、東京で天然酵母を主体としたパン屋さんでの修行を経て、酵母に関する研究を重ね、今のスタイルを確立。

クッキーをキャンバスに、アイシングによって表現される繊細なアートワークには、本物に負けないリアリティがあり、それをかじる楽しさが何よりの魅力。さらには、天然酵母やキビ砂糖、新鮮な卵など吟味した素材を使った本格的な味わいは、一度食べた人をやみつきにさせる美味しさです。


七宝という絵の具。

かたや、銀などを加工し、ガラス質の釉薬を約800℃で焼きつける七宝は、繊細な金属の技と色鮮やかなガラスの特徴をあわせもつ稀有なジュエリーです。

近藤健一さんは、2006年まで武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科にて金工を学びました。卒業後に七宝とガラスを扱う会社に就職し七宝に出会います。2008年に独立し、本格的に七宝を使った作品制作をスタート。以来、シンプルなデザインのピアスやペンダントから、高度な伝統技法である有線七宝を用いた密度のある絵画的な表現のブローチやリングまで、七宝の色彩や質感を現代的な感性で生かしたジュエリーを展開しています。

七宝の魅力は何よりもその色彩の豊かさ。カラフルな色はもちろん、「bone white(骨白)」とよばれる深みのある白色や、箔をあわせることでできる金色や銀色まで、近藤さんは七宝釉薬を絵の具のように自在に使い分けて色を出していきます。肌に感じるひんやりとした質感は、夏にぴったりのジュエリーです。



アルファベットから米粒まで。

アイシングクッキーと七宝。一見かけはなれていそうで、どちらも平面の土台に色をのせて、溶かして出来上がるつるりとした表面にはどこか通じるものがあります。今回のコラボレーションでは、クッキーボーイの手がけるストリート感のあるグラフィックを伝統技法である七宝で表現することに挑戦。グラフィティのようなアルファベットや、インディアンジュエリー、オバケ、ブロークンハート……。クッキーボーイが投げかけた多様なモチーフは、近藤健一さんによって上質な遊び心のあるジュエリーに生まれ変わりました。

ふっくら艶やかに焼き上がったお米のピンブローチや大盛りごはんのクッキーは必見です!そして、その味をぜひお試しあれ。

 

『クッキーボーイの七宝展 – cookieboy × Kenichi Kondo 』

会期: 2011年7月29日(金)- 8月14日(日)12:00 – 20:00 (月曜定休)
会場: object by gallery deux poissons 
東京都渋谷区恵比寿2-3-6 1F
お問い合わせ先: info@deuxpoissons.com Tel. 03-5795-1933