『JFWジャパン・クリエーション2011年春夏展』へ行ってきました!

(2010.05.11)

『JFWジャパン・クリエーション2011春夏展』にお邪魔してきました♪

今回お邪魔したJFWは、繊維総合見本市として、テキスタイルを中心にした日本のものづくりの真価を発信する総合イベント。

2010年4月21日~23日の三日間、東京ビックサイトにて行われました。訪れた日は、雨がしとしと降る最終日。近年の経済情勢の影響か、出店数は軒並み減少で前年度の約半分に。

しかし、入場料無料という今回初の試みで、学生やファッション業界以外の人達にとっては門戸が開かれた形となりました。

テキスタイルでは、2011年のトレンドとして、
庭園狂想曲(グリーン)、真夏の夜の夢(ブルー)、ビートin食(イエロー)、メークup~遊~(ピンク)の四つのコーナーで展示。

 

またエコテキスタイルの展示も印象的でした。
繊維・ファッション業界の「創・匠・商」の連携を図るJFW−JCコラボレーションプログラムが開催。「エコ・モード」をテーマに、本展覧会出店者とデザイナーのコラボレーションにより、日本のエコ・ファッションを広義に捉え、その技術と感性を具現化した商品を展示しています。
その展示作品の中で気にになった作品を。

デザイナーは、信太 達也さん。
右は、オーガニック100%の商品。オーガニックコットンの茶綿とグリーン綿に生成りを組み合わせた、二重ガーゼのバリエーション。染色工程も樹脂も使用せず自然なソフト具合に仕上げたのがポイント。
オーガニック商品というとモードとかけ離れているイメージですが、カラフルな色の組み合わせで垢ぬけたイメージに。

左は、ボトムスに、綿から綿糸紡績する工程で排出される「落ち綿」を使って再度糸に擦りあわせたリサイクルコットンヤーン使用のデニム素材を使用しています。
「落ち綿」と呼ばれる通常廃棄される不均一な綿を拠って作られ、素朴でソフトな素材感。
メンズの形にとらわれないユニセックスなデザインがポイントです。

信太さんは、JFWのSHINMAI Creator’s Project第一期のデザイナーとしても活躍しており、ブランド名はSHIDA TATSUYA。
実は2008年のJFWの記者発表会で一方的にお会いしてから、気になるデザイナーとして注目しており、今回は偶然にも作品と再会することになりました。
今後も大注目のデザイナーです。

その他のエコテキスタイルでは、バイオマス商品(とうもろこし、竹、大豆など)やケミカルリサイクル(中古のポリエステルやペットボトルを使用)、未利用繊維(ばなな、月桃)、ニューカマー(生分解性ポリエステル:微生物分解により自然に蘇る繊維)など。

特に、竹製品に関しては最近増えているように感じます。先日お邪魔したearth dayでも竹製品のお店は大賑わい。通気性・速乾性に優れているためこれからの季節に活躍するかもしれません。最近では、登山家やアスリートの方に愛用者が多いそうだとか。

そんな中本展示会で注目したのは、ファッション×ITです。

講演会 お金をかけずに「理念」「ブランド」を全社で伝える「ICT戦略」
講師の久米信行さん(久米繊維公暁株式会社 取締役社長)が講演。

皆さん、「ICT」ってご存知ですか?
ICTとは、情報や通信の総称で主に「IT」と同意語。最近では、「ICT」の力を活用し、お金をかけずに情報発信する試みが大変注目されています。
というのも、「ICT」は、パソコンさえあればいつでもだれでも使えるタダの道具だからです。主なサービスとしては、TwitterやBLOG、SNSなど。
「ICT」をどれだけ使いこなしているか、という一種の指針が「知情意」の力で評価出来ると久米さんは話しています。

チェックは、16項目に渡っており、例えば、
Q. 本日、社名や私の名前で事前にネット検索しましたか?(事前準備編)
Q. 毎回、一番前の席で講演やセミナーを受講しますか?(直後)
Q. 毎回、今日の感想などをツイッターやブログに書いていますか?(当日)
Q. 時には、コメント・トラックバックや感想返信メールを書きますか?(フォロー)
そして、最後にはこう締めくくられています。
Q. いつか会社に会いに行きたいと思いますか?
どうでしょうか。会社に遊びに来てくださいねと何百人に話して、実際に来社するのは、せいぜい10人程度だと、久米さんは言います。

どうでしょうか。久米さんのお話によると、会社に遊びに来てくださいねと何百人に話をして実際に来社するのは、せいぜい10人程度だそうです。
10数年前、これを徹底していたのがあのソフトバンク、孫社長なのだとか。
言われてみたら当たり前だけれど、終始一貫するのは難しく、億劫になってしまいがち。
でも、人との関係性について、Face To Faceの関係と同様に「ICT」でも接点作りが大事なのだと痛感します。調べたらそこかしこに情報が転がっている時代に、その接点作りを意識して生きているのかどうか、ということにについて深く考えさせられる講演でした。

久米さんは、現在最初で最後の?国産Tシャツメーカー久米繊維三代目として、日本でこそ創りえるTシャツを北斎の故郷=東京下町から世界に発信しています。

久米信行さん
http://kume.keikai.topblog.jp/

講演後の名刺交換会には、長者の列が。。
名刺交換後、記念にパチリ★

3Dテレビ

株式会社ビジュアルコミニケーションズさんが3D制作を行っています。
3Dテレビの、3Dとはフォルムを丸ごと表現する画期的メディア。
会場にはテレビ(ファッションショーの動画が放送)と黒い眼鏡が。さっそくつけてみると、服のボリューム感がよりリアルに感じられます。ファッションといえば着こなしによるフォルムの変化、ショーの演出によるゆらぎなどは世界観を伝えるのに不可欠で、2D平面画像では完璧とはいえません。
最近では映画アバター効果や3Dテレビの販売、今年3月14日には日本初の3Dファッションショーが映画館で上映されました。

今後、東京コレクション等のファッションショー以外にも、3D制作を通したコレクションの発表という日も遠くなさそうです。次のコレクションでは、ショーのインビテーション代わりに、3D映像のCD-ROMが郵送されてくるなんてこともあるかもしれません。

株式会社ビジュアルコミニケーションズ
http://www.e-vic.co.jp/jp_contents/3d_system/index.html

携帯販促ツール

ワースワイル・ドットコム株式会社さんが提供している、SEEDというモバイル電子名刺システム。
モバイル電子名刺SEEDは、コストの高い紙の名刺の代わりに相手のケータイへ電子名刺を渡します。
名刺だけではなく、企業情報、商品情報も一緒に相手のケータイに渡したり、名刺を受け取った相手がワンタッチで携帯・会社の電話に発信、メール送信ができることがポイント。
また、ハンディフェリカリーダーSEEDという別のタイプもあり、お店の売上げアップにつながるメール会員募集を強力に支援する販促ツールになっています。おさいふケータイをかざすだけでメール会員の登録は完了★さっそく使ってみました♪小ぶりでころんとしたデザイン。

今現在、携帯三機種のみの対応(docomo、au、Softbank)ですが、今後アイフォーンでの対応も検討したいとのこと。DMの費用を節約できるだけでなく、スタッフが携帯して活用することにより、コミニケーションツールとしての活用も期待されます。
現在は、飲食店やエステ、アパレルなど幅広く活用されているもよう。今後の展開に期待大です。

株式会社ワースワイル・ドットコム株式会社
http://www.worth-while.com/index.php

最後に会場で気になったものを。

ライトに温かみがあって、ふんわりとした印象で可愛かったです♪
株式会社グラムスさんの空間ディスプレイ。

SHINMAI Creator’s Project第一回目の選出者、sachio KAWASAKIさんの洋服。女性の曲線美やフォルムを生かした洋服が特徴的です。

先にご紹介した、SHIDA TATSUTAさんと同じくSHINMAI絡みです。
JFWがこれからのち、旬なクリエイターをどのような形で支援し、ファッション業界にカンフル剤をもたらしえるのか、今後の新米たちから目が離せません★
現在2010年8月5日まで、デザイナーの募集も行っています。

JFW SHIMAI Creators Project
http://www.jfw-o.jp/shinmai/index.html

今回のイベント、次回の開催は2011A/W:2010年10月13日(水)~15日(金) 、東京ビッグサイト西ホールにて開催予定です。
ファッションが好きな人はもちろん、平日にぶらりと立ち寄ってみても楽しめる、そんなイベントでした。

 

開催概要
JFW JAPAN CREATION 2011 SPRING SUMMER
2010年4月21日(水)〜23日(金)
東京ビッグサイト

http://www.japancreation.com/index2.html