カール・ラガーフェルド、ヘップバーン……。ポップアイコンをモチーフに。マリアンヌ・バトルさんのブローチ。
(2014.04.14)ツイッギー、レディ・ガガ、カール・ラガーフェルド、サンローラン、べべ、ヘップバーン……時代を象徴するポップアイコンのモチーフをビーズの刺繍でクチュールしたブローチがユニークな刺繍アーティスト マリアンヌ・バトルさん。『マリアンヌ・バトル ポップアップショップ@渋谷&銀座 トゥモローランド』で来日したマリアンヌさんにその作品づくりについてお話をうかがいました。
■マリアンヌ・バトル プロフィール
Mariannne Batlle 南仏ペルビヤン生まれ。1992年パリ2区に自らのブランド『Mariannne Batlle』のブティックをスタート。エコール・ルサージュで学んだビーズを使用したルネヴィル刺繍の技術を駆使して2000年ごろからカール・ラガーフェルドはじめ世界のポップアイコンをモチーフにしたブローチの製作をスタート、おしゃれ好きの間で話題に。
現在、過去を問わず
インスパイアしてくれる人物をモチーフに。
ーカール・ラガーフェルドやココ・シャネル、ジョンとヨーコ、ヘップバーンなどひと目でわかるファッション・アイコンをモチーフにしています。なぜ彼らをモチーフにしたいと考えたのでしょう? ファッションや映画の中のスターだけでなく、フリーダ・カーロやフェルメール、クリムトといったアート、絵画の世界からの引用もありますね。
マリアンヌ・バトルさん:嫌いな人物をモチーフにしようとは思いませんよね(笑)。やっぱり好きな人物をモチーフにしたいです。例えばフリーダ・カーロはとても強く生きた女性です。現在、過去を問わず私をインスパイアしてくれる人物や作品をモチーフにしています。いちばん最初のモチーフはカール・ラガーフェルドでした。それからココ・シャネル、ヘップバーン。彼らは絵にした時にアイコンとしてわかりやすい、ということもありますね。
セレブリティー・フェイシズの前は、花をモチーフにして刺繍のブローチを作っていました、2000年にはじめてカールを作ってみて、その反響の大きさにワオ! と驚いてしまいました。
フランスの伝統的な
リュネヴィル刺繍をベースに。
ービーズで人物像を描き出し、そのほかアクセントにファーやパール、異素材使いも楽しいです。この独特な技法はどのように生まれたのでしょう?
マリアンヌ・バトルさん:リュネヴィル刺繍といってフランス東部の街 リュネヴィル(Luneville)で盛んなビーズを使った刺繍の技法がベースです。クロッシェ・ドゥ・リュネヴィルという先に穴の合いた特殊な針を使って糸、ビーズでモチーフを描いていく方法です。
ーフランスの伝統技法を使って、今、現代的な感覚で、マリアンヌさんが今、素敵だと思う人をモチーフにしているところがユニークなのだと思います。このサンローランくらいの大きさ、5cm×4cmだと、だいたい何時間くらいかかるのでしょう? 製作の手順は?
マリアンヌ・バトルさん:まず、これはと思うモチーフの下絵をオーガンジーに写しとって、それに沿って刺繍していきます。ヘップバーンやカール、イヴの場合はサングラス、眼鏡などアクセントとなるディテールから縫っていきます。
ひとつのブローチにかかる製作時間は……1ライフです。○時間、というのは難しいです。急ぎたくないし、時間を決めてやるのではないので。1日のうち1時間だけ刺繍に時間をとることもあれば、集中して作ることもあります、ヘップバーンを10個作らないといけないノルマだったりするとペースは俄然早くなります。
ー今後はどのような作品を作っていきたいと考えてますか?
マリアンヌ・バトルさん:うーん。もちろんフェイシズのシリーズは続けていきたいですが例えば映画『ティファニーで朝食を』でヘップバーンがシャンパンを飲むシーンがあります。そのシーン1枚を大きな作品にして、その中からシャンパングラスを取り出すとブローチになっていてすぐにつけることができるような……空間の雰囲気やディテールまでをも表現できたら面白いな、と思っています。
『マリアンヌ・バトル ポップアップショップ』
2014年4月11日(金)~20(日)
トゥモローランド 銀座店
トゥモローランド 銀座店
TEL:03-3566-8071
東京都中央区銀座2-4-18
11:00~20:00
不定休
マリアンヌ・バトルさんのブローチが買えるお店
ゴールドアンドバウンシー(goldandbouncy)
TEL:03-6313-6624
東京都文京区千駄木2-33-6
11:30~20:00
火休
『ゴールドアンドバウンシーブログ』http://hekohekod.exblog.jp