洋服のイメージががらりと変わる、天然木の手作りボタンを発見!

(2009.01.15)

 天然木からひとつひとつ手作りしているというボタンが気になっている。「タケウチミドリの木のボタン」。素朴でありながら、それだけではないセンスとかわいらしさがある、ぬくもりあるボタン。いったいどんな人が、どういう思いで作っているのか、聞いてきました。

ボタンを作っているのは、どんな人?

「西麻布で『ギャラリーEM西麻布』を経営している、フォトグラファーの竹内英介と、グラフィックデザイナーの竹内みどりの夫婦です。二人とも遊びが大好きで、冬はスキー、夏は沖縄へシュノーケリング、春秋はテニス、釣り、バイクでツーリング、海外旅行と、いつも楽しんでいます。 もちろん、その分、仕事も頑張っています。
みどりは、一人の時は、時間さえあれば編み物や手芸をしたり絵を描いています。毛糸や布もいっぱい集めています」

どうしてボタンを作りはじめたのですか?

「好きな手編みのセーターには既製のボタンでは納得できず、たとえ良い物があっても、とても高価で手が出ませんでした。
 そんな時、夫が簡単にボタンを作ってくれたんです。道に落ちていた木の枝をノコギリで輪切りにして、ボタンホールを二つ空けて 出来上がり。それが手作りセーターにとても似合ったのがきっかけで、いろいろ作り始めました」

どうやってボタンを作っているのですか?

「間伐材を使っているのですが、身近にあり、いつでも手に入ります。それと、材料費がかかりません。
 枝を輪切りにして穴を二つ空ければ出来上がりです。何年もかけて育った枝を、少しは有効利用しないともったいないと思います。大切な資源です」

材料はどうやって調達しているのですか?

「街中にはどこでも並木があります。たいてい、年に一度か二度は植木屋さんが剪定をします。その時、切り口の模様や色を見て、ボタンに使えそうな物をもらってきます。植木屋さんは喜んで手伝って切ってくれますよ。
 スキーに行ったときなどにも、山にある唐松や杉やブナなどを拾ってきます」

ユニークなボタンのデザインや絵柄。どうやって発想しているのですか?

「生活の中にあるすべての物がヒントになります。普段の遊びやスポーツ、ペットの猫や犬、クリスマスや正月。なんでもヒントになります。
 好きなことすべてですね!」

ボタンを通して届けたいメッセージがあれば。

「ボタンは洋服に絶対必要です。毎日着る服に、オリジナルを身につけるのは楽しいものです。ブランド物もいいですが、自分から生まれた物を生かすのも1つの楽しみ方だと思います。

パソコン時代、情報量はいくらでもありますが、受けるだけではなく、こちらからの発信がとくに大事だと思います。
アナログ人間ばんざ〜い!」

間伐材を切ってボタン穴を空けたところ。

絵を描けば、こんなに楽しいボタンになります。

手持ちのニットのボタンを変えるだけで、イメージががらりと変わります。

紐を通せばネックレスにも。

間伐材は、こんなご近所の並木で手に入れます。

材料になりそうな素材をこうやって拾うことも。

制作風景の1シーン。