南国の出身なので顔のパーツは濃いほう。目も大きく、学生時代はそれがコンプレックスでしょうがなかったけれど、どうやら、世の中が私に追いついてきた！　最近はデカ目メイクが大流行中だ。
　となると、何でも突き詰める私は、目力をまだまだアップさせたい。が、自分のメイクテクニックではもう限界だ……と思っていたある日、L.A.に自身のサロンを持ち、メイクアップアーティストとして活躍中のYoko Senesacさんが来日。「L.A.セレブ達のお気に入り、スモーキーアイメイク特別講座」が開かれるというので、さっそく出かけてきた。

　場所は六本木ヒルズの49階。受講生はOL、その筋の業界風の人など、様々だ。皆、持参したメイク道具を広げて待っており、始まる前から既に熱気があふれている。
　Yokoさんが登場。ピカピカの肌に、見事なスモーキーメイク！　手をかけてメイクを施してあるその顔に、注目が集まる。

　まずは肌作りから。プライマー、ファンデーション、イエローパウダー、ブロンザーと、順番にブラシテクニックを教わっていく。いつもファンデーション使いに苦労している私は、ほんの一手間増やすだけで、こうも仕上がりに差が出るのかと、改めて感心する。そういえば、撮影現場でヘア＆メイクさんが、「一番、時間をかけるのは肌づくりなんだよ」といつも教えてくれていたっけ……。でも、目と眉の間にはファンデーションを塗らないほうがいいなんて、知らなかった！

　次に、いよいよアイメイク。Yokoさんによると、スモーキーアイメイクの鍵はカラーのグラデーション。なかでもウォーム系の茶色は、一番、自然でスモーキーになる、使いやすい色なんだとか。私の好きなピンクもウォーム系だと思っていたら、クール系に分類されるのだという。ちなみに、スモーキーと聞いてよくイメージされるグレーはクール系だ。
　眉を描き、目の上にプライマーを塗った後、ベースとなる薄いアイシャドーを眉の上に、明るいものは眉の下にブラシで塗る。

　ここでYokoさんの衝撃テクニックの伝授が！　それは「名刺」。目のラインに沿って名刺をセットし、外側から内側にブラシを動かしながら、先ほど塗ったものよりさらに濃いアイシャドウを塗っていく。そうすると、なんと、目尻に自然な跳ね上がりのラインが現れた！　受講者一同から、大きな歓声が漏れる。ここがキモなのね！

　アイライナー、ほお紅、つけまつげ、リップと仕上げていき、これで完成。
　隣に座っていた、仕事をやめて学校に入り、人生を変える大決心をしたというかわいい女子が、「このスモーキーアイメイクをすると、強い女になれそうですね！」と言っていたのが印象的だった。
　そう、女はいつだって、自分の中の強い女を目覚めさせたがっているのだ。そんな時に使えるメイクテクニックなら、知っておいたほうがいい。
　明日から私もスモーキーアイメイクで出勤だ！