籾山由美の東京-島根 小さな暮らし待ち遠しい花火大会。浴衣の切れ端、はぎ合わせて作る手提げ袋。
(2014.06.06)
捨てられない浴衣の端切れ。
私は花道家として着物を着る機会が多いのですが、夏はさすがに暑くて着ないと決めて避けてきました。汗をかいた後の洗濯が大変なことも理由のひとつ。ところが縁あって仕立てを教えてくださる相川先生と知り合いに。着物のおもしろさに改めて興味を持つようになりました。ならば作らなきゃねとなり不肖籾山、浴衣を作ると宣言。問題山積みながら一枚完成。それが写真の団扇柄の浴衣です。とても嬉しくて仕方ありません。
できた浴衣は7月に、2枚目は8月に着ることにしました。ただ今2枚目の浴衣が進行中です。夏に浴衣を着るなんて何年振りでしょう。小さかった姪と甥、その母親の妹、私で全員浴衣で出かけた水郷際の花火大会が最後。ずいぶん前です。あの頃の夏の思い出が蘇りました。大人になった姪や甥と妹とまた浴衣で出かけられるでしょう。あ、彼氏や彼女ができてもっと賑やかな花火大会になるかもしれません。楽しみです。
浴衣の柄が気に入っていて端切れが捨てられません。どうしようかと迷い、小さな手提げ袋を作ってみました。コンビニや、ちょっとそこまでの郵便局などに入れる手提げです。小銭入れ、鍵、携帯を入れる自分サイズで考えてみました。自分に必要なサイズで縫い上げたので使い心地は抜群。いたって簡単な作りですから作ってみてください。
小柄は小物に打って付け。
補強の縫いは飾りステッチに。
浴衣地の縫い目を決めたら生地を重ねて並縫い3㎜を目安に縫います。袋のボデイ布ができたら補強と飾りのための並縫いをします。取手は三つ折りにしてアイロンをかけ、並縫いをします。
出来上がりの寸法
縦14㎝ x 横16㎝ x 幅3㎝
取手幅1㎝ x 長さ40㎝(取手部分22㎝+飾り紐部分18㎝)
補強の縫いを忘れずに。
しっかり口の始末を。8分の仕上がり。
三つ折りや、縫い目を倒しての新たな縫いは固くて針が通りにくくなります。自分に向いた指貫(ゆびぬき)で針を進めましょう。(http://ja.wikipedia.org/wiki/指ぬき)
指に針を刺して怪我をしやすいので注意してください。
手提げ袋のマチを作る。
袋の底の角を三角に折ってマチを作ります。これで底に幅がでます。入れるものによって細くしてもいいですね。あくまで自分サイズにこだわってください。それが使い勝っての良い手提げ袋となります。
マチの補強縫い。
ほぼ完成の手提げ袋。
マチができたら裏返して全体の傾き加減や取手を着ける位置などを決めてください。写真のように立ってくれると嬉しいものです。後の手仕事は取手を付けるだけ。持ち手の長さが違うと持ちにくくなりますから長さを確認しながら待ち針で留めましょう。
取手を付けます。結び目を飾りに。
取手の糸が切れないように何度か留め位置で縫いを重ねます。少し見えにくいのですが留め位置から下がった取手布を結び目をいれいます(22㎝+18㎝)。縫いっぱなしである事で布がほぐれないようにするためもありますが、縁起をかついで「人を結ぶ気持ち」を込めて一結びしています。こんな言葉遊びも楽しいですね。18㎝が結び目分です。
完成! 仕上げまでの時間は40分。
手縫いで所要時間は40分ほど。初心者の方でもそんなに時間はかからないと思います。道具が全て揃えて出してあったのでサクサク作れたと思います。同じ生地でもデザインを少し変えると風合いが変わります。出来上がってからネットのアプリケーションのLINEを使って友達に写真を送り自慢しました。自慢が祟って手縫いはハワイの友達に、皮の取手は横浜の友達にプレゼントする事になりました。自分用にもうひとつ作りますか。
考えてみると小銭袋も丁度良いのがないのを思い出しました。まだ残っている端切れで小銭袋を作る事にしましょう。2着目の浴衣も生地を裁ち落としたのでそれで作るのもいいですね。ますます夏が楽しくなります。
今度はミシンで。
皮の一部が残っているの見つけたのでそれを取手にして2個目の手提げ袋をつくりました。皮を使うのでミシンで作っています。手縫い部分なし。皮は家庭用ミシンでは縫えない物が多いのでミシンの説明書を読んでくださいね。